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相生
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あいおい
ふりがな文庫
“
相生
(
あいおい
)” の例文
「ねえこたあねえさ、小旗本へ婿にいった叔父が本所にいるよ」と房二郎が云った、「本所の
相生
(
あいおい
)
町で、土屋っていうんだがね」
へちまの木
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
八月二十日 神戸駅前
相生
(
あいおい
)
町、三ツ輪亭南店に牛鍋をつゝき、それより泊月、鍋平朝臣、
年尾
(
としお
)
、立子、友次郎と共に岡山に矢野
蓬矢
(
ほうし
)
を訪ふ。
五百五十句
(新字旧仮名)
/
高浜虚子
(著)
二本松・三本松という類の
相生
(
あいおい
)
の木が、永く地名となって残るのはもと目的があったからで、その一半は特に将来を期して栽えたものらしい。
地名の研究
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
そこで角倉は邸を売るに、初午の祭をさせるという条件を附けて売った。今
相生
(
あいおい
)
小学校になっている地所である。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
波止場
(
はとば
)
から
上
(
あが
)
って
真直
(
まっすぐ
)
に行くと、大連の町へ出る。それを真直に行かずに、すぐ左へ折れて長い
上屋
(
うわや
)
の影を向うへ、三四町通り越した所に
相生
(
あいおい
)
さんの家がある。
満韓ところどころ
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
明日はいよいよ主人
将監
(
しょうげん
)
が帰るという日、銭形平次はとうとう青い御神籤の曲者——実は久野将監の家来進藤勝之助を本所
相生
(
あいおい
)
町の隠れ家に突き止めてしまいました。
銭形平次捕物控:138 第廿七吉
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
毛利小平太
(
もうりこへいだ
)
は
小商人
(
こあきゅうど
)
に
身
(
み
)
を
扮
(
やつ
)
して、
本所
(
ほんじょ
)
二つ
目
(
め
)
は
相生
(
あいおい
)
町三丁目、ちょうど
吉良左兵衛邸
(
きらさひょうえやしき
)
の辻版小屋
筋違
(
すじか
)
い前にあたる米屋五兵衛こと、じつは同志の一人
前原伊助
(
まえばらいすけ
)
の店のために
四十八人目
(新字新仮名)
/
森田草平
(著)
奥様は朝に
粧
(
つく
)
り、晩に
磨
(
みが
)
き、透き通るような御顔色の白過ぎて
少許
(
すこし
)
蒼
(
あお
)
く見えるのを、頬の辺へはほんのり紅を
点
(
さ
)
して、身の
丈
(
たけ
)
にあまる程の黒髪は
相生
(
あいおい
)
町のおせんさんに結わせ
旧主人
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
犬は三日飼うと三年恩を忘れないというが、犬は好きで十二、三歳頃、本所
相生
(
あいおい
)
町の
経師
(
きょうじ
)
屋の伯父の家に奉公している時分に、雑種の犬を一匹拾ってきて伯父に叱られたことがある。
犬
(新字新仮名)
/
三遊亭金馬
(著)
戻
(
もど
)
り
路
(
じ
)
は
角
(
かど
)
の
歌川
(
うたがわ
)
へ
軾
(
かじ
)
を着けさせ俊雄が受けたる
酒盃
(
さかずき
)
を小春に
注
(
つ
)
がせてお
睦
(
むつ
)
まじいと
噯
(
おくび
)
より
易
(
やす
)
い世辞この手とこの手とこう合わせて
相生
(
あいおい
)
の松ソレと突きやったる
出雲殿
(
いずもどの
)
の代理心得、間
かくれんぼ
(新字新仮名)
/
斎藤緑雨
(著)
日が暮れたら、
木賃宿
(
きちんやど
)
でも捜すつもりだったが、ふと町角の貼り紙に「職業を求める方はお出で下さい」とあるのを見つけ、探して行くと、
相生
(
あいおい
)
町二丁目の裏通りに、その家があった。
忘れ残りの記:――四半自叙伝――
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
東京では
向島
(
むこうじま
)
の
吾妻
(
あずま
)
神社の脇にある
相生
(
あいおい
)
の楠もその一つで、根本から四尺ほどの所が
二股
(
ふたまた
)
に分れていますが、始めは二本の木であったものと思われます。
日本の伝説
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
その風呂屋は、道場からさして遠くない
相生
(
あいおい
)
町にあり、新八は九月下旬から、もう五たびもかよって来ていた。
樅ノ木は残った:03 第三部
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
苗字
(
みょうじ
)
帯刀を許されて、将軍家お金御用達を勤むる
相生
(
あいおい
)
総左衛門、最早六十左右の老体ですが、今年取って十九歳の、桜子というのがたった一粒種、本当に
簪
(
かんざし
)
の花も、掌中の珠も及ばず
新奇談クラブ:03 第三夜 お化け若衆
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
その家は東両国の橋詰で、
相生
(
あいおい
)
町の
河岸
(
かし
)
にあり、裏は隅田川に面していた。それは「丸梅」の源次郎が指定した家で、おもてむきは踊りと長唄の稽古所となっている。
五瓣の椿
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
しからば国土の開発以来、この民族と
相生
(
あいおい
)
に今も伝わっている山野の草木はどうあるか。
野草雑記・野鳥雑記:01 野草雑記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
「本所
相生
(
あいおい
)
町の裏長屋で」
銭形平次捕物控:138 第廿七吉
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
“相生”の意味
《名詞》
五行説において、木生火、火生土、土生金、金生水、水生木で表される五行の創出関係。
相性。
(出典:Wiktionary)
相
常用漢字
小3
部首:⽬
9画
生
常用漢字
小1
部首:⽣
5画
“相生”で始まる語句
相生町
相生橋
相生座
相生村
相生屋
相生小町
相生橋畔
相生河岸
相生町惣十郎店