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目籠
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めかご
ふりがな文庫
“
目籠
(
めかご
)” の例文
近郷
(
きんごう
)
近在の爺さん婆さん若い者女子供が、
股引
(
ももひき
)
草鞋
(
わらじ
)
で大風呂敷を持ったり、荷車を
挽
(
ひ
)
いたり、
目籠
(
めかご
)
を背負ったりして、早い者は夜半から出かける。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
用事を口実にして銀行家ジャンナンを訪問した。ときとすると、猟の
獲物
(
えもの
)
をつめた
目籠
(
めかご
)
を手みやげにしたり、大きな花束を婦人たちへもってきたりした。
ジャン・クリストフ:08 第六巻 アントアネット
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
鉋屑
(
かんなくづ
)
が
溜
(
たま
)
ればそれを
目籠
(
めかご
)
に押し込んで外へ捨てに行つたり、職工達が墨を
曳
(
ひ
)
いた大小の木材を
鋸切
(
のこぎ
)
り
場
(
ば
)
へ持つて行つて、
挽
(
ひ
)
いて貰つたり、昼飯時が来ると
ある職工の手記
(新字旧仮名)
/
宮地嘉六
(著)
その下に据えた
俎板
(
まないた
)
も、野菜を切り込む
笊
(
ざる
)
も、
目籠
(
めかご
)
も、自在にかけて何物か煮つつある鍋も、炉中の火をかき廻す火箸も、炉辺に据えた五徳も——茶のみ茶碗も
大菩薩峠:36 新月の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
実枝の好きな
蜜柑
(
みかん
)
を
目籠
(
めかご
)
で背負いこんできた。クニ子と実枝はつれだって母親の墓へまいった。
暦
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
▼ もっと見る
桑の葉の
充満
(
つまッ
)
た
目籠
(
めかご
)
をてんでん
小脇
(
こわき
)
に抱えていたが、われわれを見るとこそこそ土堤の端の方へ寄ッて、立ち止まッて,「あれはどこ様の嬢様だが、どこさアへ往かッせるか」
初恋
(新字新仮名)
/
矢崎嵯峨の舎
(著)
目笊
(
めざる
)
を高い
竿
(
さお
)
のさきに
括
(
くく
)
りつけて、表に立てておくのは広い風習で、西の方ではその竹籠に八日の餅を入れて上げるようだが、東京近くのはたいてい空っぽで、
目籠
(
めかご
)
の目の数の多いのに驚いて
年中行事覚書
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
頭に手拭を
姐
(
ねえ
)
さんかぶりしている、小脇に
目籠
(
めかご
)
を抱えている、そうして道庵先生の方がきちんとした旅姿なのに、少女はちょっと
草履
(
ぞうり
)
をつっかけただけの
平常着
(
ふだんぎ
)
であることが
大菩薩峠:37 恐山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
目籠
(
めかご
)
を
背負
(
せお
)
って、ムロのおかみが
自然薯
(
じねんじょ
)
を売りに来た。一本三銭宛で六本買う。十五銭に
負
(
ま
)
けろと云うたら、それではこれが
飲
(
の
)
めぬと、左の手で
猪口
(
ちょこ
)
をこさえ、口にあてがって見せた。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
この竹籠ものちには長方形の、いくつも
入
(
い
)
れ
子
(
こ
)
のあるよい格好のものになっていたが、五十年前にわたしなど見ていたのは、ただ農家の
桑摘
(
くわつ
)
みや
落葉掻
(
おちばか
)
きに、つかっていた
目籠
(
めかご
)
もおなじであった。
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
そこへ不意に後ろの林から現われたのは、手拭を
姉
(
あね
)
さん
被
(
かぶ
)
りにして、
目籠
(
めかご
)
の中へ何か野菜類を入れたのを小脇にして、そうしてニッコリ笑って呼びかけたのはお雪ちゃんでした。
大菩薩峠:35 胆吹の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
白無垢
(
しろむく
)
を着た女達が、縁から下りて草履をはいた。其草履は墓地でぬぎ棄てるので、
帰途
(
かえり
)
の
履物
(
はきもの
)
がいる。大きな
目籠
(
めかご
)
に駒下駄も空気草履も泥だらけの木履も一つにぶち込んで、久さんが
背負
(
せお
)
って居る。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
目
常用漢字
小1
部首:⽬
5画
籠
常用漢字
中学
部首:⽵
22画
“目”で始まる語句
目
目的
目出度
目前
目標
目貫
目覚
目論見
目下
目論