ちかひ)” の例文
四二兵機へいきのことわりは四三をさをさしく聞えければ、ひとつとして相ともにたがふ心もなく、かつで、かつよろこびて、つひに兄弟のちかひをなす。
然れどもおなじきことなることを別たずして、倶に天皇のみことのりままに、相たすけてさかふること無からむ。し今より以後のちちかひの如くならずば、身命いのちほろび、子孫うみのこ絶えむ。忘れじあやまたじ。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
支那は城下のちかひを投げ出して、イギリスの「阿片の押賣」の前に、降伏してしまつたのだ。
折々の記 (旧字旧仮名) / 吉川英治(著)
石橋いしばしわたしとのこの時の憤慨ふんがいふ者は非常ひじやうであつた、何故なにゆゑ山田やまだ鼎足ていそくちかひそむいたかとふに、これよりさき山田やまだ金港堂きんこうどうから夏木立なつこだちだいする一冊いつさつを出版しました、これ大喝采だいくわつさい歓迎くわんげいされたのです
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
をどりあがるここちして、八八小弟せうていはやくより待ちて今にいたりぬる。ちかひたがはで来り給ふことのうれしさよ。いざ入らせ給へといふめれど、只点頭うなづきて物をもいはである。
よりて以て盟ひてのたまはく、若しちかひたがはば、たちまちに朕が身をうしなはむ。皇后の盟ひたまふことた天皇の如し。丙戌ひのえいぬ車駕すめらみこと宮にかへり給ふ。己丑つちのとうし、六皇子共に天皇を大殿おほとのの前に拝みたまふ。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)