“的確”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
てきかく33.3%
てっかく16.7%
きつぱり8.3%
さだか8.3%
たしか8.3%
ちゃん8.3%
てっきり8.3%
はっきり8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
最初さいしょ彼女かのじょおこった現象げんしょうしゅとして霊視れいしで、それはほとんど申分もうしぶんなきまでに的確てきかく明瞭めいりょう、よく顕幽けんゆう突破とっぱし、また遠近えんきん突破とっぱしました。
駆け分れた黒田武士たちは、ほとんど、それを的確てっかくにつきとめ得ることの至難にみな長嘆した。奔命につかれ、気はいよいよあせるのみだった。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
貴方あなたらないに、縁談がれ程すゝんだのか、わたしにもわからないけれど、だれにしたつて、貴方あなたが、さう的確きつぱり御断おことわりなさらうとは思ひけないんですもの」と梅子はやうやくにして云つた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
第一「あんた、居やはりますか。」さて、思うに、「あの、居なはるか。」とおとずれたのだか、それさえ的確さだかではないのだそうであるから、構わず、関東の地声でもってやッつける。
白花の朝顔 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
なお的確たしかに言うために、正太は幸作から近く来た手紙の模様を叔父に話した。両親が、世間へは内証で、互に消息を通わせていることをも話した。
家:02 (下) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
しかし二、三の古図や明治十二年に地理局で出版した図などを見れば、三繋平附近に的確ちゃんと奥仙丈岳を据えて、国師岳がかえって其東の甲信武三国の境に記載してあることは、前に述べた通りである。
秩父の奥山 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
その怪しい視線とやらを、看板に投げたあなたが、お客様になってお入りになりました。それもまだお頭髪に手入れしなくても宜しい位なのに、お刈りになったので、的確てっきりそうと決めたのだそうです。
青バスの女 (新字新仮名) / 辰野九紫(著)
一切のものを捨てて自分の行くべき道を探せという声が一層的確はっきりと聞えて来た。
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)