“御断”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おことわり62.5%
おことわ37.5%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その横の真黒くすすけた柱へ「掛売かけうり一切いっさい御断おことわり」と書いた半切はんぎりが貼って在るが、煤けていて眼に付かない。
骸骨の黒穂 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
『拝啓。昨日は永々御邪魔仕り、奉謝候。帰宅候処、無拠よんどころなき用事出来、乍残念、来四日は、出難く候間、御断おことわり申上候。此次御出遊の節、御供仕度楽み居り候。頓首。』
元日の釣 (新字旧仮名) / 石井研堂(著)
実は私からお願い申しまするはずでござりましたが、かようなものでも、主人あるじ思召おぼしめし、成りませぬ処をたっても御承知下さいますようでは、恐れ入りまするから、御断おことわりの遊ばし可いよう
湯女の魂 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
御目録にて失礼の御事、よろしく御断おことわり申上まゐらせ候。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
大勲位の御媒酌なんて有難いことは無いと、奥様も大層な御歓喜およろこびいらしつたで御座いませう、其れをお嬢様、貴嬢がキツパリ御断おことわりになつたもんですから……御両所おふたりの御立腹は如何いかがで御座いました
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
勿論その秘密の匀が、すぐむべき姦通かんつうの二字を私の心にきつけたのは、御断おことわりするまでもありますまい。
開化の良人 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
最初に一応御断おことわり申しておきたいことは、私は熱心においては何人なんぴとにも譲らざる俳諧の研究者、殊に芭蕉翁の、今の言葉でいうファンであるが、自分では是まで俳句なんかってみようとしたことがない。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
貴方あなたらないに、縁談がれ程すゝんだのか、わたしにもわからないけれど、だれにしたつて、貴方あなたが、さう的確きつぱり御断おことわりなさらうとは思ひけないんですもの」と梅子はやうやくにして云つた。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)