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痴人
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ちじん
ふりがな文庫
“
痴人
(
ちじん
)” の例文
旧字:
癡人
さらに、
竿頭
(
かんとう
)
一歩、漢室の復興という希望も、はや、
痴人
(
ちじん
)
の夢ではありません。その実現を期することができる……と、私は信じまする
三国志:07 赤壁の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
痴人
(
ちじん
)
夢
(
ゆめ
)
を
説
(
と
)
く、されど
夢
(
ゆめ
)
を
見
(
み
)
て
自
(
みづか
)
ら
悟
(
さと
)
るは
必
(
かなら
)
ずしも
痴人
(
ちじん
)
にあらざる
可
(
べ
)
し。
余
(
よ
)
は
現今
(
げんこん
)
に
於
(
おい
)
ても、
將
(
は
)
た
未來
(
みらい
)
に
於
(
おい
)
ても、
七福
(
しちふく
)
の
來
(
きた
)
る
可
(
べ
)
きを
信
(
しん
)
ずる
能
(
あた
)
はず。
命の鍛錬
(旧字旧仮名)
/
関寛
(著)
ストリンドベルクも金さへあれば、「
痴人
(
ちじん
)
の
告白
(
こくはく
)
」は出さなかつたのである。又出さなければならなかつた時にも、自国語の本にする気はなかつたのである。
澄江堂雑記
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
どうか
暫
(
しばら
)
く、
痴人
(
ちじん
)
のくり
言
(
ごと
)
でも聞くお
積
(
つも
)
りで、私のつまらぬ身の上話をお許しが願いたいのであります。
湖畔亭事件
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
蝸牛角上
(
かぎゅうかくじょう
)
何事をか争わん……石火光中
此
(
こ
)
の身を寄す……富に
随
(
したが
)
い貧に随いしばらく歓楽す……口を開いて笑わざるは
是
(
こ
)
れ
痴人
(
ちじん
)
のみ……老人は、何時かそんな詩を
低吟
(
ていぎん
)
していた。
雲南守備兵
(新字新仮名)
/
木村荘十
(著)
▼ もっと見る
痴人
(
ちじん
)
猶𡰷
(
なおくむ
)
夜塘水
(
やとうのみず
)
悟浄出世
(新字新仮名)
/
中島敦
(著)
そんな
儚
(
はかな
)
い
痴人
(
ちじん
)
の夢を、この地上に描くため、
夥
(
おびただ
)
しい血と
兵燹
(
へいせん
)
を
弄
(
もてあそ
)
ぶものではない。——信長は信長のために
戦
(
いくさ
)
はせぬ。
新書太閤記:04 第四分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
策や、気散じなれば、
自
(
おのずか
)
らそこに分別もござろうに、いやはや、この頃の大石殿と来ては、少々、いや少々どころではない、まるで
痴人
(
ちじん
)
の狂態でござる。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
痴人
(
ちじん
)
の夢でございました。——がしかし、若殿、あなた様ならそれを実行してみることは、決して夢ではございませぬ。立派にその場所へ近づき得るのでございます。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「やかましい。そちのいうことは、いちいち理に
外
(
はず
)
れておる。まるで
痴人
(
ちじん
)
の
喚
(
わめ
)
きだ」
剣の四君子:05 小野忠明
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
痴
常用漢字
中学
部首:⽧
13画
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
“痴”で始まる語句
痴
痴呆
痴漢
痴者
痴情
痴愚
痴話
痴戯
痴態
痴事