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疫癘
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えきれい
ふりがな文庫
“
疫癘
(
えきれい
)” の例文
途中において沢山の悪魔や
疫癘
(
えきれい
)
が付き
纒
(
まと
)
うて花嫁に従い、そうして花聟の家に入って来て嫁と聟とに害を加えるようになるから
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
悪性の流行性感冒で、
罹
(
かか
)
ると直ぐに肺炎を発する。東京丈けでも毎日何百という市民がこの
疫癘
(
えきれい
)
に
攫
(
さら
)
われて行く。学校も一時閉鎖となる有様。
女婿
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
しかもこの
無頼
(
ぶらい
)
の夫にして、
夙
(
つと
)
に温良貞淑の称ある夫人明子を遇するや、
奴婢
(
どひ
)
と一般なりと云ふに至つては、誰か善く彼を目して、人間の
疫癘
(
えきれい
)
と
做
(
な
)
さざるを得んや。
開化の殺人
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
ロレ
人聲
(
ひとごゑ
)
がする。……こりゃ
姫
(
ひめ
)
よ、ま、
早
(
はや
)
う
出
(
で
)
てござれ、そこは
死
(
し
)
や
疫癘
(
えきれい
)
や
無理
(
むり
)
な
睡眠
(
すゐみん
)
の
宿
(
やど
)
ぢゃほどに。
人間以上
(
にんげんいじゃう
)
の
力
(
ちから
)
の
爲
(
ため
)
に
折角
(
せっかく
)
の
計畫
(
はかりごと
)
が
皆
(
みな
)
敗
(
やぶ
)
れた、さ、
早
(
はや
)
うござれ。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
致仕した
後
(
のち
)
に、力を述作に
肆
(
ほしいまま
)
にしようと期していたのに、不幸にして
疫癘
(
えきれい
)
のために
命
(
めい
)
を
隕
(
おと
)
し、かつて内に蓄うる所のものが、遂に
外
(
ほか
)
に
顕
(
あらわ
)
るるに及ばずして
已
(
や
)
んだのである。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
▼ もっと見る
そこに書き洩らしたが加藤雀庵の『
囀
(
さえず
)
り草』の虫の夢の巻に、千住の
飛鳥
(
あすか
)
の社頭で毎年四月八日に
疫癘
(
えきれい
)
を
禳
(
はら
)
う符というを出すに、桃の木で作れり、支那に
倣
(
なろ
)
うたのだろうとある。
十二支考:08 鶏に関する伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
当時は
痘瘡
(
とうそう
)
とか
麻疹
(
はしか
)
とか云う
疫癘
(
えきれい
)
が
流行
(
はや
)
って死人が多く出たりすると、一つには伝染を恐れるのと、一つには処置に困るのとで、何処と云うことなく、空地があれば病人の屍骸を運んで行って
少将滋幹の母
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
今伝わっている
謡
(
うたい
)
の辞句も、表現がいかにも
素樸
(
そぼく
)
であって、室町期の気分が感じられるほかに、一方には寛永の頃、諸国に
疫癘
(
えきれい
)
の
災
(
わざわ
)
いがあり、鹿島の
神輿
(
みこし
)
を渡してその
患
(
うれ
)
いを除かんことを
祷
(
いの
)
った際に
海上の道
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
荒川秀俊氏が“戦争と飢饉・
疫癘
(
えきれい
)
”の一文中にそれを指摘され
随筆 新平家
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
あの女は自分の故郷の守護神なしに出て来たから多くの悪魔や
疫癘
(
えきれい
)
が付き添うて来た。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
「二人でも足りない。各夫婦が二人しか生まないとすると後継を拵えた丈けだから元々だ。蓄えというものがない。見る/\、戦争
疫癘
(
えきれい
)
その他の事故に
蚕食
(
さんしょく
)
されて、人類は滅亡を遂げる」
人生正会員
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
それは極った事で、この花嫁に付いて来たところの悪魔あるいは
疫癘
(
えきれい
)
というものがある。その悪魔あるいは
疫癘
(
えきれい
)
を八つ裂きに裂くところのトルマ(秘剣)を自分の右の手で隠して持って居るです。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
疫
常用漢字
中学
部首:⽧
9画
癘
漢検1級
部首:⽧
17画
“疫癘”で始まる語句
疫癘学