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生皮
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なまかわ
ふりがな文庫
“
生皮
(
なまかわ
)” の例文
蛙
(
かえる
)
の
生皮
(
なまかわ
)
をはいだり、蛇を半殺しにして喜ぶのは大人の同感し得ない子供特有の趣味です。そして、この殺生には全然何の理由もないのです。
孤島の鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
だが
親方
(
おやかた
)
、
悪
(
わる
)
いこたァいわないから、
滅多
(
めった
)
に
戸
(
と
)
を
開
(
あ
)
けるなァお
止
(
よ
)
しなさいよ。そこを
開
(
あ
)
けた
日
(
ひ
)
にゃ、それこそ
生皮
(
なまかわ
)
の
匂
(
におい
)
で、
隣近所
(
となりきんじょ
)
は
大迷惑
(
おおめいわく
)
だわな
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
窟の入口には薄黒い獣の
生皮
(
なまかわ
)
を敷いて、
X
(
エッキス
)
という字のように組まれた枯木と
生木
(
なまき
)
とが、紅い
炎焔
(
ほのお
)
や白い
烟
(
けむり
)
を噴いていた。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
今日では石油を
襤褸
(
ぼろ
)
に浸していぶすものであるが、以前は竹の串に髪の毛を少し
綰
(
わが
)
ねて
挾
(
はさ
)
み、その片端を焦がしたもの、あるいは
野猪
(
のじし
)
の
生皮
(
なまかわ
)
を一寸角ばかりに切って
年中行事覚書
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
仲たがいさせるまでは決して帰って来るな。でないとお前たちの
生皮
(
なまかわ
)
を
引
(
ひん
)
むいでしまうぞ。
イワンの馬鹿
(新字新仮名)
/
レオ・トルストイ
(著)
▼ もっと見る
そんなばかなことがあるものか、いくら強い動物だからと言って、全身の
生皮
(
なまかわ
)
を剥がれて、それで生きていられるはずがあるものか、ましてそれで歩ける道理があるものか、途方もないことを
大菩薩峠:16 道庵と鯔八の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「頼兼の
妾
(
めかけ
)
千寿めには、熊の
生皮
(
なまかわ
)
をうちかぶせ……」
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
生皮
(
なまかわ
)
漁
(
あさ
)
る
旃陀羅
(
せんだら
)
が
鈍
(
にぶ
)
き
刃
(
は
)
の色
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
おいらァ
泥棒猫
(
どろぼうねこ
)
のように、
垣根
(
かきね
)
の
外
(
そと
)
でうろうろしちゃァいねえからの。——それ
見
(
み
)
な。
鬼童丸
(
きどうまる
)
の
故智
(
こち
)
にならって、
牛
(
うし
)
の
生皮
(
なまかわ
)
じゃねえが、この
犬
(
いぬ
)
の
皮
(
かわ
)
を
被
(
かぶ
)
っての、
秋草城
(
あきくさじょう
)
での
籠城
(
ろうじょう
)
だ。
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
すでにして又来たるを見れば、さきの皮一枚は、藤を以て
繋
(
つな
)
ぎ合せて背に負ひ、他の一枚は腰に巻き付けたり。されど
生皮
(
なまかわ
)
を其のまゝ着たる故、乾くにつれて縮みより
硬
(
こわ
)
ばりたり。
山の人生
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
一方の狗熊を殺してその
生皮
(
なまかわ
)
を剥ぎ、すぐに自分の肌の上を包んだので、人の生き血と熊の生き血とが一つに
粘
(
ねば
)
り着いて、皮は再び剥がれることなく、自分はそのままの狗熊になってしまった。
中国怪奇小説集:16 子不語(清)
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「六歳になる小伜には、猪の
生皮
(
なまかわ
)
をうちかぶせ……」
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「そりゃァそうだ。こんな
生皮
(
なまかわ
)
のような
匂
(
におい
)
が
女
(
おんな
)
の
匂
(
におい
)
でたまるもんか」
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
身には
縞目
(
しまめ
)
も判らぬような
襤褸
(
ぼろ
)
の上に、獣の
生皮
(
なまかわ
)
を
纏
(
まと
)
っていた。
飛騨の怪談
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
生
常用漢字
小1
部首:⽣
5画
皮
常用漢字
小3
部首:⽪
5画
“生皮”で始まる語句
生皮剥
生皮革