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無斷
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むだん
其夜は
床に
入りしかども、さりとは
肝癪のやる
瀬なく、よしや
如何なる
用事ありとても、
我れなき
留守に
無斷の
外出、
殊更家内あけ
放しにして
餅は四
角に
庖丁を
入れると
直ぐに
勘次は
自分の
枕元の
桶へ
藏つて
無斷にはおつぎにさへ
出すことを
許容さないのであつた。
小六は
自分の
所有物を
兄が
無斷で
他に
呉れてやつたのが、
癪に
障つたので、
突然兼坊の
受取つた
帽子を
引つたくつて、それを
地面の
上へ
抛げつけるや
否や、
馳け
上がる
樣に
其上へ
乘つて