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兼坊
読み方 | 割合 |
けんばう | 50.0% |
けんぼう | 50.0% |
ある
夏の
日盛りに、
二人して、
長い
竿のさきへ
菓子袋を
括り
付けて、
大きな
柿の
木の
下で
蝉の
捕りくらをしてゐるのを、
宗助が
見て、
兼坊そんなに
頭を
日に
照らし
付けると
霍亂になるよ
小六は
自分の
所有物を
兄が
無斷で
他に
呉れてやつたのが、
癪に
障つたので、
突然兼坊の
受取つた
帽子を
引つたくつて、それを
地面の
上へ
抛げつけるや
否や、
馳け
上がる
樣に
其上へ
乘つて
長い
竿のさきへ菓子袋を
括り付けて、大きな柿の木の下で
蝉の捕りくらをしているのを、宗助が見て、
兼坊そんなに頭を日に照らしつけると
霍乱になるよ、さあこれを
被れと云って