兼坊けんばう)” の例文
あるなつ日盛ひざかりに、二人ふたりして、なが竿さをのさきへ菓子袋くわしぶくろくゝけて、おほきなかきしたせみりくらをしてゐるのを、宗助そうすけて、兼坊けんばうそんなにあたまらしけると霍亂くわくらんになるよ
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
小六ころく自分じぶん所有物しよいうぶつあに無斷むだんひとれてやつたのが、しやくさはつたので、突然いきなり兼坊けんばう受取うけとつた帽子ばうしつたくつて、それを地面ぢめんうへげつけるやいなや、がるやう其上そのうへつて
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)