ひい)” の例文
「おつう、われまつと此處ここひいとつてくんねえか」卯平うへいはそれだけいつて依然いぜんとしてもない煙管きせるんだ。おつぎは麁朶そだつて藥罐やくわんしたやしてやつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
らがなんで三百ちやうぺんひいけたんだから、らがむしやらなこと大好だえすきのがんだから、いや本當ほんたうだよ、んで腹疫病はらやくびやうくつゝいたときだつて到頭たうとうねえつちやつたかんな
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
ぢいひいあたつてたんだ、さうしたらくつゝかつたんだ」さういつて與吉よきちにはかこゑはなつていた。かれなんためにさうかなしくなつたのかむし頑是ぐわんぜない彼自身かれじしんにはわからなかつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)