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浅傷
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あさで
ふりがな文庫
“
浅傷
(
あさで
)” の例文
旧字:
淺傷
何としても掻き消えない一点の心残りは、かほど犠牲を
抛
(
なげう
)
ったひと太刀も、空しく、あいてを逸して、どうやら、
浅傷
(
あさで
)
の程度に過ぎないことだ。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
浅傷
(
あさで
)
を負わせるか、ともかく、旅を続けられないようにするはずでしたが、親分が相手にならなかったので、それも駄目
銭形平次捕物控:082 お局お六
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
刃物
(
きれもの
)
も悪かったか横に
殺
(
そ
)
いだぐれえだから
心配
(
しんぺえ
)
はねえ、
浅傷
(
あさで
)
だったは
勿怪
(
もっけ
)
の
僥倖
(
さいわい
)
、
何
(
なん
)
にしても此処に居ちゃアいけねえから、早く船へお乗んなせえ。
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
栞を
介
(
かか
)
えている頼母の姿は、数ヵ所の
浅傷
(
あさで
)
と、敵の返り血とで、
蘇芳
(
すおう
)
でも浴びたように見えてい、手足には、極度の
疲労
(
つかれ
)
から来た
戦慄
(
ふるえ
)
が起こっていた。
血曼陀羅紙帳武士
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「一人でだ」と久良馬は
頷
(
うなず
)
いた、「——鋎蔵は討ちとめたが、落合と井関は逃がしてしまった。落合にも一刀あびせたが
浅傷
(
あさで
)
だったらしい、残念ながらとり逃がした」
初夜
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
▼ もっと見る
米友の
網竿
(
あみざお
)
は恐ろしい、死物狂いになって真剣に
荒
(
あば
)
れ出されてはたまらない、
深傷
(
ふかで
)
、
浅傷
(
あさで
)
の
槍創
(
やりきず
)
を負って逃げ
退
(
の
)
くもの数知れず、米友は無人の境を行くように槍を突っかけて飛び廻る。
大菩薩峠:06 間の山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「俺は、思いのほか、
浅傷
(
あさで
)
だったので、ひと月も経つと、もとの体に
回
(
かえ
)
ったが、何しろ、おめえの傷は、場所がわるい」
大岡越前
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
袷の肩先が、
斜
(
はす
)
っかけに裂けて、背中へ二三寸
浅傷
(
あさで
)
を受けたんですもの、勘平さんだって間違いっこありません
銭形平次捕物控:044 お民の死
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
浅傷
(
あさで
)
だ! 八郎、気を落とすな! ……死なばもろとも、何んで一人で!」
あさひの鎧
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
其の帰り道に
遁
(
のが
)
れ難き剣難あり、
浅傷
(
あさで
)
か
深傷
(
ふかで
)
か、運がわるければ斬り殺される程の剣難ありと、新幡随院の良石和尚という名僧智識の教えに相川新五兵衞も大いに驚き、孝助はまだ
漸
(
ようや
)
く廿二歳
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
浅傷
(
あさで
)
ではありますが、
眉間
(
みけん
)
をはすがけに斬られているので、彼の満面はさながら、
紅
(
べに
)
で顔を洗ったようです。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
幸い聟の錦太郎は
浅傷
(
あさで
)
だ、
子刻
(
ここのつ
)
(十二時)前に祝言の杯事をして、死んで行く娘を安心させようというのだ
銭形平次捕物控:100 ガラッ八祝言
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
いやいや、おとといの晩、ひそかに出した大物見の一隊が、ただ今、ひどく射ちへらされて、残る七、八名もみな
浅傷
(
あさで
)
深傷
(
ふかで
)
を負い、城門まで立帰って来たのでした。
上杉謙信
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
あの女の為に身上や名誉を棒に振った男は何人あるか
算
(
かぞ
)
え切れはしない。俺なんかもその一人さ。自殺したり殺されたりした人間もある筈だから、これでも俺は
浅傷
(
あさで
)
の方なんだ
踊る美人像
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
『さよう、傷は二ヵ所、
浅傷
(
あさで
)
ではあるが、
真額
(
まびたい
)
の一太刀、老年のこと故、養生は
覚束
(
おぼつか
)
なかろう』
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
サッと身を
翻
(
かえ
)
すと、眼にも止まらぬ早業で、早くも二三人の捕方は
浅傷
(
あさで
)
を負わされた様子。
銭形平次捕物控:083 鉄砲汁
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「た、大変でございます——わたくしは
浅傷
(
あさで
)
でござりますが、お嬢様が……千浪様が」
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
しかも一万の残兵も、その三分の一は、
深傷
(
ふかで
)
や
浅傷
(
あさで
)
を負い、続々、落伍してしまう。
三国志:06 孔明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
真額
(
まびたい
)
の傷、背の傷、
浅傷
(
あさで
)
とは聞いたが、御養生はどうであろうか。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
御厨ノ伝次を相手に、数ヵ所の
浅傷
(
あさで
)
を負わせられていたからだ。
私本太平記:02 婆娑羅帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
浅傷
(
あさで
)
のものは逃げているので、残ったものには重傷が多い。
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
深傷
(
ふかで
)
か。
浅傷
(
あさで
)
か」
新書太閤記:02 第二分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
浅
常用漢字
小4
部首:⽔
9画
傷
常用漢字
小6
部首:⼈
13画
“浅”で始まる語句
浅間
浅葱
浅草
浅黄
浅
浅墓
浅慮
浅薄
浅草寺
浅猿