うな)” の例文
うな頬片ほつぺた、何時來ても天鵞絨びろうどみてえだな。十四五の娘子めらしこと寢る樣だ。』と言つた。これは此若者が、殆んど來る毎にお定に言つてゆく讃辭ことばなので。
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
「キッコ、うなの木ペン見せろ。」にわかに巡査じゅんさ慶助けいすけが来てキッコの鉛筆えんぴつをとってしまいました。
みじかい木ぺん (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
うな頬片ほつぺた、何時来ても天鵞絨ビロウドみてえだな。十四五の娘子めらしごと寝る様だ。』と言つた。これは此若者が、殆んど来る毎にお定に言つてゆく讃辞ことばなので。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
した、うななどそだら東京だが。一年中うろうろど歩ってばがり居でいだずらばがりさな。」
風野又三郎 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
『だからどうしたゞよ? 俺ア此頃少し急しくて四日許り來ねえでたのを、うなおこつたのげえ?』
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
「うわぁい、又三郎、うななどぁ、世界に無くてもいいな。うわぁぃ。」
風野又三郎 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
『嘘でねえでヤ。俺ア眞實ほんとに、うなアせえ承知してえれば、夫婦いつしよになりてえど思つてるのに。』
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
「修繕したのか。うな、時計屋に居たな。」炉のそばの年老としとった農夫が云ひました。若い農夫は、も一度自分の腕時計に柱時計の針を合せて、安心したやうに蓋をしめ、ぴょんと土間にはね降りました。
耕耘部の時計 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
『嘘でねえでヤ。俺ア真実ほんとに、うなアせえ承知してえれば、夫婦いつしよになりてえど思つてるのに。』
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
修繕しゅうぜんしたのか。うな、時計たな。」のそばの年った農夫がいました。わかい農夫は、も一度自分の腕時計に柱時計の針を合せて、安心あんしんしたようにふたをしめ、ぴょんと土間にはねりました。
耕耘部の時計 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
『だら怎したゞよ? 俺ア此頃少許すこし急しくて四日許り来ねえでたのを、うなおこつたのげえ?』
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
うなぃの家さ、今朝、霜降ったが。」と嘉ッコがたづねました。
十月の末 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
叔父は上框あがりがまちに突立つて、『悪いなら悪いと云へ。沢山うんと怒れ。うなの小言など屁でもねえ!』と言つて、『馬鹿野郎。』とか、『この源作さんに口一つ利いて見ろ。』とか、一人で怒鳴りながら出て行く。
刑余の叔父 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
うなぃの家さ、今朝、霜降ったが。」と嘉ッコがたずねました。
十月の末 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
「うあい又三郎、うななどあ世界になくてもいいなあ。」
風の又三郎 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
「なじょだがわからない。こんどあうなあ行ってみろ。」
鹿踊りのはじまり (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
「なじよだがわからない。こんどあうなつてみろ。」
鹿踊りのはじまり (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
「みんなしてうなのごと送てぐど。そいづぁなぁ、うな立派になってどごさが行ぐ時ぁみんなして送ってぐづごとさ。みんないゝごとばがりだ。泣ぐな。な、泣ぐな。春になったら盛岡祭見さつれでぐはんて泣ぐな。な。」
ひかりの素足 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
「又三郎、又三郎、うなして早ぐ来ない。」
風野又三郎 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
うななど悪戯わるさばりさな、かさぶっこわしたり。」
風の又三郎 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
「ぢゃ、うな、あの音ぁ何の音だがおべだが。」
十月の末 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
「じゃ、うな、あの音ぁ何の音だがおべだが。」
十月の末 (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
うなひとりであすまないんだぢやい
『春と修羅』 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
うなひとりだらいがべあ
『春と修羅』 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)