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おしあげ
ふりがな文庫
“
押上
(
おしあげ
)” の例文
柳島まで行くには及ばねえと
点頭
(
うなず
)
きながら、尻をはしょって麻裏草履を
突
(
つっ
)
かけ、幸兵衞夫婦の跡を追って
押上
(
おしあげ
)
の
方
(
かた
)
へ駈出しました。
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
その日は法恩寺橋から
押上
(
おしあげ
)
の方へ切れた堀割の川筋へ行って、朝から竿をおろしていると、鯉はめったに当らないが、鰻や
鯰
(
なまず
)
が面白いように釣れる。
三浦老人昔話
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
「親分に言い付かった通り、
押上
(
おしあげ
)
の
笛辰
(
ふえたつ
)
の家を三日見張っていると、今日昼頃どこかの小僧が使いに来ました」
銭形平次捕物控:014 たぬき囃子
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
ここに
亀戸
(
かめいど
)
、
押上
(
おしあげ
)
、
玉
(
たま
)
の
井
(
い
)
、
堀切
(
ほりきり
)
、
鐘
(
かね
)
ヶ
淵
(
ふち
)
、
四木
(
よつぎ
)
から
新宿
(
にいじゅく
)
、
金町
(
かなまち
)
などへ行く乗合自動車が駐る。
寺じまの記
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
私はよく手文庫の中から私の家族の写真を取り出しては、これはお父さんの、これはお母さんの、これは
押上
(
おしあげ
)
の伯父さんのなどと、皆の前で一つずつ得意そうに説明をする。
花を持てる女
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
▼ もっと見る
黐
(
もち
)
の着き居し実例など語りて之に和し、脚の疲れを忘れて
押上
(
おしあげ
)
通りを過ぎ、業平にて相分れしが、別るゝに臨みて、老人、『その内に是非お遊びに』と言ひかけしが、更に改めて
釣好隠居の懺悔
(新字旧仮名)
/
石井研堂
(著)
うす
靄
(
もや
)
のような暮気があたりを包んで、
押上
(
おしあげ
)
、
柳島
(
やなぎしま
)
の空に
夕映
(
ゆうばえ
)
の余光がたゆたっていたのも
束
(
つか
)
のま、まず平河山法恩寺をはじめとして近くに
真成
(
しんせい
)
、
大法
(
たいほう
)
、
霊山
(
れいざん
)
、
本法
(
ほんぽう
)
、
永隆
(
えいりゅう
)
、
本仏
(
ほんぶつ
)
など寺が多い
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
虚無僧の話をするついでに、半七老人は虚無僧と普通の僧とに
絡
(
から
)
んだ一場の探偵物語を聞かせてくれたことがある。老人は先ず本所
押上
(
おしあげ
)
村について説明した。
半七捕物帳:46 十五夜御用心
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
蟠「
押上
(
おしあげ
)
の金座の役人に元手前が剣術を教えたことがある、
其処
(
そこ
)
へ
行
(
ゆ
)
けばどうにかなるから一緒に
行
(
ゆ
)
こう」
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
長吉は帽子を取って軽く礼をしたがそのまま、
駈
(
か
)
けるように
早足
(
はやあし
)
に
元
(
もと
)
来た
押上
(
おしあげ
)
の方へ歩いて行った。同時に蘿月の姿は雑草の若芽に
蔽
(
おお
)
われた川向うの土手の陰にかくれた。
すみだ川
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
この二人がお角に頼まれて、島田の死骸を入れた早桶をかついで、
押上
(
おしあげ
)
辺の寺へ送り込むつもりで、日の暮れがたに出て行くと、あいにくに横網の河岸で多吉に出逢った。
半七捕物帳:59 蟹のお角
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
長吉
(
ちやうきち
)
は帽子を取つて軽く礼をしたが
其
(
そ
)
のまゝ、
駈
(
か
)
けるやうに
早足
(
はやあし
)
に
元
(
もと
)
来た
押上
(
おしあげ
)
の
方
(
はう
)
へ歩いて行つた。同時に
蘿月
(
らげつ
)
の
姿
(
すがた
)
は雑草の
若芽
(
わかめ
)
に
蔽
(
おほ
)
はれた川
向
(
むか
)
うの
土手
(
どて
)
の
陰
(
かげ
)
にかくれた。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
午後
(
ひるすぎ
)
から
亀井戸
(
かめいど
)
の
竜眼寺
(
りゅうがんじ
)
の書院で
俳諧
(
はいかい
)
の
運座
(
うんざ
)
があるというので、
蘿月
(
らげつ
)
はその日の午前に訪ねて来た長吉と
茶漬
(
ちゃづけ
)
をすました
後
(
のち
)
、
小梅
(
こうめ
)
の
住居
(
すまい
)
から
押上
(
おしあげ
)
の
堀割
(
ほりわり
)
を
柳島
(
やなぎしま
)
の方へと連れだって話しながら歩いた。
すみだ川
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
午後
(
ひるすぎ
)
から
亀井戸
(
かめゐど
)
の
龍眼寺
(
りゆうがんじ
)
の
書院
(
しよゐん
)
で
俳諧
(
はいかい
)
の
運座
(
うんざ
)
があるといふので、
蘿月
(
らげつ
)
はその日の午前に
訪
(
たづ
)
ねて来た
長吉
(
ちやうきち
)
と
茶漬
(
ちやづけ
)
をすました
後
(
のち
)
、
小梅
(
こうめ
)
の
住居
(
すまひ
)
から
押上
(
おしあげ
)
の
堀割
(
ほりわり
)
を
柳島
(
やなぎしま
)
の
方
(
はう
)
へと連れだつて話しながら歩いた。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
“押上”の解説
押上(おしあげ)は、東京都墨田区の地名。現行行政地名は押上一丁目から三丁目。住居表示実施済み区域である。
押上の地名は江戸時代以前から存在した。
(出典:Wikipedia)
押
常用漢字
中学
部首:⼿
8画
上
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
“押上”で始まる語句
押上辺
押上橋