トップ
>
心遣
>
こゝろや
ふりがな文庫
“
心遣
(
こゝろや
)” の例文
ステーションへ行つて思ふ都会の駅名を恋人の名でも読むやうになつかしく
眺
(
なが
)
めるのも一種の
心遣
(
こゝろや
)
りだつた。
煤煙の匂ひ
(新字旧仮名)
/
宮地嘉六
(著)
手筐
(
てばこ
)
の底に
祕
(
ひ
)
め置きし瀧口が送りし文、涙ながらに取り出して
心遣
(
こゝろや
)
りにも
繰
(
く
)
り返せば、先には斯くまでとも思はざりしに、今の心に讀みもて行く一字毎に
腸
(
はらわた
)
も
千切
(
ちぎ
)
るゝばかり。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
此
(
これ
)
だけを
心遣
(
こゝろや
)
りに、
女房
(
にようばう
)
は、
小兒
(
こども
)
たちに、まだ
晩
(
ばん
)
の
御飯
(
ごはん
)
にもしなかつたので、
坂
(
さか
)
を
駈
(
か
)
け
上
(
あが
)
るやうにして、
急
(
いそ
)
いで
行願寺内
(
ぎやうぐわんじない
)
へ
歸
(
かへ
)
ると、
路地口
(
ろぢぐち
)
に、
四
(
よつ
)
つになる
女
(
をんな
)
の
兒
(
こ
)
と、
五
(
いつ
)
つの
男
(
をとこ
)
の
兒
(
こ
)
と
夜釣
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
何
(
なに
)
矢張
(
やツぱり
)
道
(
みち
)
は
同一
(
おんなじ
)
で
聞
(
き
)
いたにも
見
(
み
)
たのにも
変
(
かはり
)
はない、
旧道
(
きうだう
)
は
此方
(
こちら
)
に
相違
(
さうゐ
)
はないから
心遣
(
こゝろや
)
りにも
何
(
なん
)
にもならず、
固
(
もと
)
より
歴
(
れツき
)
とした
図面
(
づめん
)
といふて、
描
(
ゑが
)
いてある
道
(
みち
)
は
唯
(
たゞ
)
栗
(
くり
)
の
毯
(
いが
)
の
上
(
うへ
)
へ
赤
(
あか
)
い
筋
(
すぢ
)
が
引張
(
ひつぱ
)
つてあるばかり。
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
心
常用漢字
小2
部首:⼼
4画
遣
常用漢字
中学
部首:⾡
13画
“心”で始まる語句
心
心配
心地
心持
心算
心細
心得
心底
心臓
心許