御存知ごぞんじ)” の例文
身体の中へ打ちこんだ角度が判ると、どの方角から発射したかがれるんですが、御存知ごぞんじですか。殺されたお嬢さんは、心臓の真上を
省線電車の射撃手 (新字新仮名) / 海野十三(著)
... 御存知ごぞんじありませんか」という声がまがいなくツァ・ルンバに違いございませんから「知って居る」と笑いながら答えました。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
十一時頃じごろからねつたので自分じぶんはプラツトホームの眞中まんなかまうけある四はう硝子張がらすばり待合室まちあひしつはひつてちひさくなつてると呑氣のんきなる義母おつかさんはそんなこととはすこしも御存知ごぞんじなく待合室まちあひしつ
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
平生しよつちゆう参りたいツて言ふんで御座いますよ、けれども御存知ごぞんじ下ださいます通り家の内外うちそと、忙しいもンですから、思ふばかりで一寸ちつとも出られないので御座いますから、嬢等むすめどもにもネ
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
門野かどの御存知ごぞんじでいらっしゃいましょう。十年以前になくなったせんの夫なのでございます。
人でなしの恋 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
御存知ごぞんじでしょう? あそこを一人で占領せんりょうしています。縁側えんがわから見上げると、丁度、母屋おもやの藤棚が真向うに見えます。さっきもいったように、その花がいま咲き切っているんです。
美しい村 (新字新仮名) / 堀辰雄(著)
大村おおむらさんでいらっしゃいますわね? わたしは——御存知ごぞんじでございましょう?」
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
第一 めしかた これは事新しく申さないでも誰でも御存知ごぞんじの事ですが、しかし上手にくのはなかなかむずかしいもので、火の力に不平均があっても火がおかまの一方へあたっても美味く出来ません。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
「おや、旦那、御存知ごぞんじないのですかい。もう四日も前のことでしたよ。もっとも、聞いてみれば、監獄の中で、砲弾をこしらえていたんだとはいいますがね」
英本土上陸戦の前夜 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「あら、御存知ごぞんじなかったの?」
たね子の憂鬱 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「ロンドン? あっ、それをどうして御存知ごぞんじですか。博士は、読心術どくしんじゅつを心得て居らるるか、それともスパイ学校を卒業せられたかの、どっちかですなあ」
「ちがいますよ。伍長どの。自分は、御存知ごぞんじのように、酒はすきですが、甘いものは、きらいであります」
未来の地下戦車長 (新字新仮名) / 海野十三(著)
皆さんはの名前が、「禿かむろ」という役割の下にあるのを既に御存知ごぞんじはずである。
間諜座事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
秘密は御存知ごぞんじ
地底戦車の怪人 (新字新仮名) / 海野十三(著)