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引挾
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ひつぱさ
あゝ、
若い
衆何かい、
連のものが、
何處か
二次會へ
引張出さうとして、
私を
中へ
引挾んだ、……
其れを
外したのだと
思つたのかい。
寢たるまゝにて
微笑ながら此處だ/\拙者の
股間に居と申ければ大勢一同に御客樣
御虚談ばかりと笑ひ出せしかば
否虚談ではなし全く拙者が股間に
引挾んで居る然れ共拙者が
連は見えぬ故先
此奴を
其處へ
風呂敷を
肱なりに
引挾んだ、
色の
淺黒い、
目に
張のある、きりゝとした
顏の、
鬢を
引緊めて、おたばこ
盆はまた
珍しい。……
まさか、
壺皿はなかつたが、
驚破事だと、
貧乏徳利を
羽織の
下へ
隱すのがある、
誂子を
股へ
引挾んで
膝小僧をおさへるのがある、
鍋へ
盃洗の
水を
打込むのがある。