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崇拝
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すうはい
ふりがな文庫
“
崇拝
(
すうはい
)” の例文
旧字:
崇拜
松野が馬鹿に僕を
崇拝
(
すうはい
)
するんで、妹にその気持ちが乗り移ったんですよ。その上この間のN展覧会場で一寸僕に会ったんですよ。
好い手紙
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
京子の
崇拝
(
すうはい
)
する小説家としてお茶の会などには招いたこともあるので、蘭堂が犯罪捜査などには仲々腕のあることもよく知っていたのだ。
恐怖王
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
そしてわたしはうとうと寝入りながら、これを
名残
(
なご
)
りにもう
一遍
(
いっぺん
)
、信頼をこめた
崇拝
(
すうはい
)
の念をもって、その面影にひしとばかりとりすがった。……
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
しかしてゲーテ
崇拝
(
すうはい
)
の念の増すのは、さきの某文士の
言
(
げん
)
によれば、あるいは
自
(
みずか
)
ら
俗化
(
ぞっか
)
して理想の
光明
(
こうみょう
)
が
追々
(
おいおい
)
に
薄
(
うす
)
らぐの
譏
(
そし
)
りを受けるかも知れぬ。
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
驚くべき
濫費
(
らんぴ
)
だ。私はこの男の計り知れざる財力に一種の
崇拝
(
すうはい
)
を感じた。不思議なもので、こんな時には、
嫉妬
(
しっと
)
の念よりも、崇拝の念が先におこるものだ。
動物園の一夜
(新字新仮名)
/
平林初之輔
(著)
▼ もっと見る
ただしそれは後の話で佐助は最初燃えるような
崇拝
(
すうはい
)
の念を胸の奥底に秘めながらまめまめしく仕えていたのであろうまだ
恋愛
(
れんあい
)
という自覚はなかったであろうし
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
陰謀政治家が
崇拝
(
すうはい
)
せられる時期もあれば平凡な常識円満な事務家の手腕が
謳歌
(
おうか
)
せられる時期もある。
家康
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
朝倉先生が学生時代から
兄事
(
けいじ
)
し
崇拝
(
すうはい
)
さえしていた同郷の先輩で、官界の
偉材
(
いざい
)
、というよりは大衆青年の父と呼ばれ、若い国民の
大導師
(
だいどうし
)
とさえ呼ばれている社会教育の大先覚者で
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
その人の作には感心してはおらぬが、出版者としての勢力が文壇に及ぼす関係などを想像してみたり、自分の
崇拝
(
すうはい
)
している明星一派の不遇などをそれにくらべて考えてみたりした。
田舎教師
(新字新仮名)
/
田山花袋
(著)
おじいさんは、
若
(
わか
)
い
時代
(
じだい
)
から、この
英雄
(
えいゆう
)
の
物語
(
ものがたり
)
を
聞
(
き
)
いて、
深
(
ふか
)
く
崇拝
(
すうはい
)
していました。そして、
上野
(
うえの
)
の
公園
(
こうえん
)
へいったら、かならず、この
銅像
(
どうぞう
)
を
見
(
み
)
てこなければならぬということも
知
(
し
)
っていました。
銅像と老人
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
唯将軍と余の間に一の
縁
(
えん
)
を作ったに過ぎぬ。乃木将軍夫妻程
死花
(
しにばな
)
が
咲
(
さ
)
いた人々は
近来
(
きんらい
)
絶無
(
ぜつむ
)
と云ってよい。大将夫妻は実に日本全国民の
崇拝
(
すうはい
)
愛慕
(
あいぼ
)
の
的
(
まと
)
となった。乃木文学は一時に山をなして出た。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
旗本の次男の杉次郎という武士が、女王様のように
崇拝
(
すうはい
)
をしている、奥様の心をたぶらかして、奥様の心を引っ張り寄せて、愛人としての位置を掴んだかのように、京助に感じられたことであった。
生死卍巴
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
「どうしておじ様は、官員様ばかりそう
崇拝
(
すうはい
)
なさるの」
かんかん虫は唄う
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
辻野氏に化けた二十面相は、まるで明智探偵を
崇拝
(
すうはい
)
しているかのようにいうのでした。しかし、ゆだんはできません。彼は国中を敵にまわしている大盗賊です。
怪人二十面相
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
なさろうと、たとえどんなに僕がいじめられたろうと、僕は
一生涯
(
いっしょうがい
)
あなたを愛します、
崇拝
(
すうはい
)
します
はつ恋
(新字新仮名)
/
イワン・ツルゲーネフ
(著)
僕がもっとも
崇拝
(
すうはい
)
する人物はキリストのほかにソクラテスとリンカーンであるが、二人とも生きているあいだに名声さかんで、一時
流行児
(
はやりっこ
)
となって大いにもてはやされたが
自警録
(新字新仮名)
/
新渡戸稲造
(著)
しかもその軍人たるや、かくの如くに天皇をないがしろにし、根柢的に天皇を
冒涜
(
ぼうとく
)
しながら、盲目的に天皇を
崇拝
(
すうはい
)
しているのである。ナンセンス! ああナンセンス極まれり。
堕落論〔続堕落論〕
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
崇
常用漢字
中学
部首:⼭
11画
拝
常用漢字
小6
部首:⼿
8画
“崇拝”で始まる語句
崇拝者
崇拝物
崇拝家