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媼
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ば
ふりがな文庫
“
媼
(
ば
)” の例文
道理
(
だうり
)
こそ、
出入
(
でい
)
りを
人
(
ひと
)
に
隱
(
かく
)
して
形
(
かたち
)
を
見
(
み
)
せぬと、
一晩
(
あるばん
)
お
媼
(
ば
)
さんが
注進顏
(
ちうしんがほ
)
で、
功
(
てがら
)
らしく
言
(
い
)
つた
事
(
こと
)
を
覺
(
おぼ
)
えて
居
(
ゐ
)
る。……
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
お
媼
(
ば
)
さんが
突掛
(
つっか
)
け草履で、片手を懐に、小楊枝を襟先へ
揉挿
(
もみさ
)
しながら、いけぞんざいに炭取を
跨
(
また
)
いで出て、敷居越に立ったなり、
汚点
(
しみ
)
のある額越しに、じろりと
視
(
み
)
て
菎蒻本
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
とニヤリと口を開けた、お
媼
(
ば
)
さんの歯の黄色さ。横に
小楊枝
(
こようじ
)
を使うのが、つぶつぶと入る。
菎蒻本
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「いらっしゃい。」と……水へ投げて
海津
(
かいず
)
を
掬
(
しゃく
)
う、
溌剌
(
はつらつ
)
とした声なら
可
(
い
)
いが、海綿に染む
泡波
(
あぶく
)
のごとく、投げた歯に舌のねばり、どろんとした調子を上げた、
遣手部屋
(
やりてべや
)
のお
媼
(
ば
)
さんというのが
菎蒻本
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
こんな
事
(
こと
)
からお
媼
(
ば
)
さんも、
去年
(
きよねん
)
……
其
(
そ
)
の
當座
(
たうざ
)
、かりに
玉川
(
たまがは
)
として
置
(
お
)
く……
其家
(
そのいへ
)
の
出入
(
ではひ
)
りに
氣
(
き
)
を
着
(
つ
)
けたやうだつたが、
主人
(
あるじ
)
か、
旦那
(
だんな
)
か
知
(
し
)
らず、
通
(
かよ
)
つて
來
(
く
)
るのが、
謹深
(
つゝしみぶか
)
く
温
(
つゝ
)
ましやかな
人物
(
じんぶつ
)
らしくて
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
臺所
(
だいどころ
)
の
狹
(
せま
)
い
張出
(
はりだ
)
しで、お
媼
(
ば
)
さんは
日
(
ひ
)
が
暮
(
く
)
れてから
自分
(
じぶん
)
で
行水
(
ぎやうずゐ
)
を
使
(
つか
)
つた。
浅茅生
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
媼
(
ば
)
ン
媼
(
ば
)
が、なあえ、すぐに帰って、ござれとよう。」
神鷺之巻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
“媼”の意味
《名詞》
(おうな、古語)老齢の女性、老婆。
(出典:Wiktionary)
媼
漢検1級
部首:⼥
13画
“媼”を含む語句
老媼
翁媼
乳媼
中臣志斐媼
当麻語部媼
老媼茶話
爺媼
媼巫女
日本媼
當麻語部媼
韓媼
茸媼
置目老媼
白媼
村媼
媼達
媼様
媼内
周旋老媼
傭媼