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ねえさん
ふりがな文庫
“
姉様
(
ねえさん
)” の例文
旧字:
姉樣
「ちさや、どうぞ気をたしかにもっておくれ。もう
姉様
(
ねえさん
)
はどうしようね。お前、私だよ。姉さんだよ。ね、わかるだろう、私だよ。」
竜潭譚
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「
母様
(
かあさん
)
は
姉様
(
ねえさん
)
のお
家
(
うち
)
が危いから行つて来ます。お
父様
(
とうさん
)
ももうおいでになつたのです。
家
(
うち
)
は大丈夫だから安心しておいで。」
私の生ひ立ち
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
「
家兄
(
にい
)
さん、小田原の
姉様
(
ねえさん
)
が参りました。」と
淑
(
しとや
)
かに通ずる。これを聞いて若主人は顔を上げて、やや不安の色で。
恋を恋する人
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
傳「どうも感心でげすね、
姉様
(
ねえさん
)
を大事になすって、お中が
宜
(
いい
)
って実に姉弟で
斯
(
こ
)
う睦ましく
行
(
ゆ
)
く
家
(
うち
)
はねえてえ村中の評判でございますよ、へえ御免なさいよ」
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
春太郎
(
はるたろう
)
の眼からも、ぽろぽろと大きなのがころげました。春太郎のお
姉様
(
ねえさん
)
も眼にハンケチをあてていました。
街の子
(新字新仮名)
/
竹久夢二
(著)
▼ もっと見る
そして、『
姉様
(
ねえさん
)
、姉様。』と声高く呼んで、『兄もモウ帰る時分ですから。』
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
「ちさや、どうぞ気をたしかにもつておくれ。もう
姉様
(
ねえさん
)
はどうしようね。お前、私だよ。姉さんだよ。ね、わかるだらう、私だよ。」
竜潭譚
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
『
姉様
(
ねえさん
)
、姉様。』と叫び乍ら、芳子といふ十二三の妹がドタバタ駆けて来た。
鳥影
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
傳「へえ
姉様
(
ねえさん
)
まアね
藪
(
やぶ
)
から棒に
斯
(
こ
)
んな事を申しては極りが悪うございますが、頼まれたからお前さんの胸だけを聞きに来ましたが、あの大滝の不動様へお百度を踏みにいらっしゃいますね」
敵討札所の霊験
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「でも一人ではいけませんよ。お
姉様
(
ねえさん
)
とならいいけど」
街の子
(新字新仮名)
/
竹久夢二
(著)
「でも円髷に結ってるもの、銀杏返だと
亡
(
なく
)
なった
姉様
(
ねえさん
)
にそっくりだから、姉様だと思うけれど、円髷じゃあ僕は嫌だ。」
化銀杏
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「お前あれは
斑猫
(
はんみょう
)
といって大変な毒虫なの。もう
可
(
い
)
いね、まるでかわったようにうつくしくなった、あれでは
姉様
(
ねえさん
)
が見違えるのも無理はないのだもの。」
竜潭譚
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「お前あれは
斑猫
(
はんみよう
)
といつて大変な毒虫なの。もう
可
(
い
)
いね、まるでかはつたやうにうつくしくなつた、あれでは
姉様
(
ねえさん
)
が見違へるのも無理はないのだもの。」
竜潭譚
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
僕はまた
髯
(
ひげ
)
がさ、(
水上
(
みなかみ
)
さん)て呼ぶから、何だと思って二階から
覗
(
のぞ
)
くと、
姉様
(
ねえさん
)
は
突伏
(
つっぷ
)
して泣いてるし、髯は
壇階子
(
だんばしご
)
の
下口
(
おりぐち
)
に
突立
(
つった
)
ってて、
憤然
(
むっ
)
とした
顔色
(
かおつき
)
で
化銀杏
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
私が
銀杏返
(
いちょうがえし
)
に結っていますと、亡なった
姉様
(
ねえさん
)
に
肖
(
に
)
てるッて、あの児も大層姉おもいだと見えまして、姉様々々ッて慕ってくれますもんですから、私もつい可愛くなります。
化銀杏
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「どうも
姉様
(
ねえさん
)
難有
(
ありがと
)
う。」車夫は輪軸を検せんとて梶棒を下すを
暗号
(
あいず
)
に、おでん
燗酒
(
かんざけ
)
、
茄小豆
(
ゆであずき
)
、大福餅の屋台
店
(
みせ
)
に、
先刻
(
さき
)
より
埋伏
(
まいふく
)
して待懸けたる、車夫、
日雇取
(
ひようとり
)
、立ン坊、七八人
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
今の
母様
(
おっかさん
)
の子で、
姉様
(
ねえさん
)
の阿銀とはお
肚
(
なか
)
が違っているのだけれど、それはそれは姉おもいの優しい子で、姉様が継母の悪だくみで山へ棄てられるというのを聞いて、どんなにか泣いたろう。
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「さあ、もう可いからお泣きでないよ。おお、
泣止
(
なきや
)
みましたね、
好
(
い
)
い
児
(
こ
)
好い児。何を御褒美に上げようかしら、ああ
良
(
い
)
い
品
(
もの
)
があったっけ、
姉様
(
ねえさん
)
とさあ一所に
光来
(
おいで
)
。」と手を
曳
(
ひ
)
きて家に
入
(
い
)
り
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
死亡
(
おなくなり
)
遊ばした
母様
(
おっかさん
)
に、よく顔が
肖
(
に
)
ておいでだから、
平常
(
いつも
)
姉様
(
ねえさん
)
と二人して、可愛がってあげたのに、今こんな身になっているのを、見ていながら、助けてくれないのは情ないねえ、怨めしいよ。
活人形
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
照子の顔をじろりと
視
(
なが
)
め、「おい、
姉様
(
ねえさん
)
。こりゃ
何程
(
いくら
)
だい。」
貧民倶楽部
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
姉
常用漢字
小2
部首:⼥
8画
様
常用漢字
小3
部首:⽊
14画
“姉様”で始まる語句
姉様冠
姉様遊