“斑猫”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はんめう42.9%
はんみょう23.8%
ぶちねこ14.3%
はんみよう4.8%
はんめやう4.8%
ぶち4.8%
まだらねこ4.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
斑猫はんめう鴆毒ちんどくは容易に素人の手に入らず、山野の毒草は江戸の町では得難く、中毒死といふと、一番先に考へられるのは、この岩見銀山でした。
斑猫はんみょう鴆毒ちんどくは容易に素人の手に入らず、山野の毒草は江戸の町では得難く、中毒死というと、一番先に考えられるのは、この石見銀山でした。
其處には斑猫ぶちねこの死體が轉ツてゐたのだ。眼をき、足を踏張り齒を露出むきだしてゐたが、もう毛も皮もべと/\になツて、半ば腐りかけてゐた。
解剖室 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
「お前あれは斑猫はんみようといつて大変な毒虫なの。もういね、まるでかはつたやうにうつくしくなつた、あれでは姉様ねえさんが見違へるのも無理はないのだもの。」
竜潭譚 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
南風薔薇さうびゆすれりあるかなく斑猫はんめやう飛びて死ぬる夕ぐれ
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
「こんな大きな斑猫ぶちを!」
薄暮の貌 (新字旧仮名) / 飯田蛇笏(著)
椅子にかけている男の膝には、場所柄になく白と黒との斑猫まだらねこが一匹丸くなって抱かれていた。この男は打ちくつろいだ風で、その猫の背を撫で撫で物を云っている。
伸子 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)