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斑猫
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はんめう
ふりがな文庫
“
斑猫
(
はんめう
)” の例文
斑猫
(
はんめう
)
や
鴆毒
(
ちんどく
)
は容易に素人の手に入らず、山野の毒草は江戸の町では得難く、中毒死といふと、一番先に考へられるのは、この岩見銀山でした。
銭形平次捕物控:081 受難の通人
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
が、その
斑猫
(
はんめう
)
のやうな色をした、美しい悪の花は、氏の傾倒してゐるポオやボオドレエルと、同じ荘厳な腐敗の香を放ちながら、或一点では彼等のそれと、全く
趣
(
おもむき
)
が違つてゐた。
あの頃の自分の事
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
さうして玉虫と
斑猫
(
はんめう
)
と毒茸と……いろいろの草木、昆虫、禽獣から放散する特殊のかをりを凡て驚異の触感を以つて嗅いで廻つた。かゝる場合に私の五官はいかにも新しい喜悦に顫へたであらう。
水郷柳河
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
斑猫
(
はんめう
)
が光りゴム長靴乾く
今日:02 今日
(新字旧仮名)
/
西東三鬼
(著)
聞
(
きけ
)
ば半兵衞も
懇篤
(
ねんごろ
)
に教へける中に
遙
(
はる
)
か
離
(
はな
)
して一段高き所に
壺
(
つぼ
)
三ツ
并
(
なら
)
べたり寶澤
指
(
ゆび
)
さし彼壺は何といふ藥種の入ありやと
尋
(
たづね
)
ければ半兵衞のいふ
樣
(
やう
)
彼
(
あれ
)
こそ
斑猫
(
はんめう
)
と
砒霜石
(
ひさうせき
)
と云ふ物なるが
大毒藥
(
だいどくやく
)
なれば心して斯は
遠
(
とほ
)
くに離したりと
聞
(
きい
)
て
膽
(
きも
)
太
(
ふと
)
き寶澤は
態
(
わざ
)
と顏を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
▼ もっと見る
光
咀
(
のろ
)
ひて、
斑猫
(
はんめう
)
は
有明集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
吹かけられ、危ふく川へ投込まれるところだつたと申しますし、四五日前には、朝の味噌汁の中に、見たこともない恐ろしい蟲が入つて居りました。
斑猫
(
はんめう
)
と申すんだ相で
銭形平次捕物控:038 一枚の文銭
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
さうして玉蟲と
斑猫
(
はんめう
)
と毒茸と、…………いろいろの草木、昆蟲、禽獸から放散する特殊のかをりを凡て驚異の觸感を以て嗅いで囘つた。かかる場合に私の五官はいかに新らしい喜悦に顫へたであらう。
思ひ出:抒情小曲集
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
「ところで、あの毒は何んでせう。あつしも隨分いろ/\の毒死は見ましたが、お内儀のやうなのは始めてです。
石見
(
いはみ
)
銀山とか
鳥兜
(
とりかぶと
)
とか、
斑猫
(
はんめう
)
とかいふ、ありきたりの毒とは違つたもののやうですが——」
銭形平次捕物控:196 三つの死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
“斑猫”の意味
《名詞》
斑猫(はんみょう 異表記:斑蝥、斑苗)
コウチュウ目ハンミョウ科の昆虫。
(出典:Wiktionary)
斑
常用漢字
中学
部首:⽂
12画
猫
常用漢字
中学
部首:⽝
11画
“斑猫”で始まる語句
斑猫色
斑猫蕪作