吉報きっぽう)” の例文
おい、吉報きっぽうだぞ、別荘のご主人から電話でね、きみたち三人をつれて、すぐにきてくれというんだ。百万円のお礼を
天空の魔人 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
しかし校長先生のほうはそんなつもりではなく、見舞みまいがてら吉報きっぽうをもってきたのであった。友人のむすめである大石先生のことも、今日きょうは名前でよんで
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
婦人のために寃枉えんおうを訴えけるに、そのしるしなりしやいなやは知らねど、妾が三重県に移りけるのち、婦人は果して無罪の宣告を受けたりとの吉報きっぽうを耳にしき。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
昌仙は、燕作えんさく吉報きっぽうをまちかねていたところなので、すぐさま、大将呂宋兵衛るそんべえとともに、間道門かんどうもんのてまえまで、秀吉ひでよしの使者を出むこうべくあらわれた。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
一行はこの吉報きっぽうをきくと、躍りあがって喜んだ。だがうしてこの宇宙艇が、月の世界に落ちて来たものだか、まだこのときは一向いっこうに解せない謎だった。
月世界探険記 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ある先生せんせいはわざわざ、かれいえたずねて、さぞ、少年しょうねんよろこぶだろうと、吉報きっぽうをもたらしたのでした。
しいたげられた天才 (新字新仮名) / 小川未明(著)
彼は、一日ついたちの朝オフィスへ着て出た服のまま、昼夜ネクタイも取らずに吉報きっぽうを待って電話のかたわらに立ちつくした。しかしそれでもロス氏の頭の隅には、まだまだ一の望みが宿っていた。
チャアリイは何処にいる (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
清逸はそれには及ばないと幾度となくとめてみたけれども、かならず吉報きっぽうを持って帰るからといいながら一人で勇んで出かけていったのだ。そしてその結果は清逸の思ったとおりだった。
星座 (新字新仮名) / 有島武郎(著)
蝶子は呉服屋へ駆け込んで、柳吉と自分と二人分の紋附を大急ぎでこしらえるように頼んだ。吉報きっぽうを待っていたが、なかなか来なかった。柳吉は顔も見せなかった。二日経ち、紋附も出来上った。
夫婦善哉 (新字新仮名) / 織田作之助(著)
「巧くやり給えよ。吉報きっぽうを待っている」
負けない男 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
今夜は、大吉報きっぽうがあるので、みんなに、残らず集まってもらった。大吉報とはなにか。諸君、遠藤博士の大発明が、いよいよ手にはいることになったのだ。
電人M (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
「目っけてきたとは吉報きっぽうらしい。ではなにか、勝頼かつよりが、知れたというのか」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
心痛のうちに、二日、三日とむなしく日がたっていくばかり、警視庁からも、明智探偵事務所からも、なんの吉報きっぽうもなく、相川技師長をはじめ会社の人たちは、ただイライラと気をもむばかりです。
妖怪博士 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)