合槌あひづち)” の例文
周三は笑止きのどくに思ツた。で、幾らかおふくろに同情した積で、「然うですかナ、酒を飮むと、實際氣が晴れるものでせうか。」と合槌あひづちを打つ。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
『ほんとに、さうでしたねえ』とだれ合槌あひづちうつれた、とおもふと大違おほちがひ眞中まんなか義母おつかさんいましもしたむい蒲鉾かまぼこいでらるゝところであつた。
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
即座に母が合槌あひづちを打つた。下男も父母におもねつた眼で私を見た。私は意地にも万難を排し他日必ず雪子と結婚しようと思つた。
途上 (新字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
一々合槌あひづちを打ち乍ら、御無理御尤もで聽いて居りますが、腹の中では、すつかり平次を馬鹿にして居る樣子です。
合槌あひづちを打つて居た。母は茶の間に上らうともせず、きよとんとしてそこに立つたまゝになつて居た。
お末の死 (新字旧仮名) / 有島武郎(著)
それをおみつは十二やそこらで、や月々の不淨ふじやうを見るさうなと言ひ出したものがあつて、さう言へばさうらしいなア、なぞと合槌あひづちを打つものも現はれ、けがれた娘を神前に出したたゝりは恐ろしい
東光院 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
この強き合槌あひづち撃つは、美術学校の学生なり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
合槌あひづちうちてゐぬ
一握の砂 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
平次は僅かに合槌あひづちを打ちました。斯う明けすけにやられると、岡ツ引は稼業でもあまり良い心持はしません。
Iもさういつて笑ひながら合槌あひづちをうつた。
(新字旧仮名) / 有島武郎(著)
二人ふたり婆樣ばあさん合槌あひづちつてる。
湯ヶ原ゆき (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
八五郎は一つの假定に辿たどり着きました。が、平次は頭を振つてそれには合槌あひづちを打つてくれさうもありません。
それに對して主人の千本金之丞は、何やらゴトゴトと合槌あひづちを打つて居る樣子、此處までは聽えません。
平次はツイ合槌あひづちを打ちました。才八といふのは、さう言つた、物の考への皮肉ひにくな男だつたのです。
それに合槌あひづちを打つて、——私も長い間の岡惚をかぼれだけれど、今度といふ今度は、錢形の親分に愛想あいそきた、下手人どころの沙汰ぢやない、玉ちやんがどうして殺されたか
銭形平次捕物控:311 鬼女 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
用人の村川菊内は少し苦々しいのを我慢して、精一杯合槌あひづちを打つて居ります。此邊で御意に逆らふと、いきなり「——仲へ行けツ——」と言ひ出さないものでもありません。
お靜はお勝手から合槌あひづちを打ちました。狹いお長屋で、どこからどこまでもお話が屆きます。
さう言つて平次は、佐野松の死骸が發見された朝、この戸をのみでコジ開けた、猪之松の顏を振り返りました。猪之松は、默つてうなづいて、平次の言葉に、眼で合槌あひづちを打ちます。
平次は默つてその先をうながしました。合槌あひづちを打つと何處まで脱線するかわかりません。
平次は一應合槌あひづちを打ちましたが、半次の言葉をそのまゝ呑込む樣子はありません。
平次は宜い加減に合槌あひづちを打つて、奧から娘のお萩を呼出してもらひました。
千本金之丞あわてたやうに合槌あひづちを打つのでした。役高をあはせて百五十石取の武家にしては、影が薄くて、卑屈で、島家の用人風情に引廻されて居る腑甲斐ふがひなさを、事毎に平次は見せつけられます。
あの女はかしこくないから、お前が自分の疑はれる時の用意に、裏口で二人話して居たと言ふと、喜んでそれに合槌あひづちを打つた。お前はお直を救ふと一緒に、自分も救ふ積りであんな細工さいくをしたのだらう。
八五郎は簡單に合槌あひづちを打ちます。はなはだたよりない推理です。
誰も抗辯するものはなく、合槌あひづちを打つものもありません。
笹野新三郎は側から合槌あひづちを打つてくれました。
金六も解り切つたことを合槌あひづち打ちます。
八五郎は、何處からか合槌あひづちを打ちます。
平次はあつさり合槌あひづちを打ちました。