古来こらい)” の例文
旧字:古來
古来こらいの犯罪者達が、どうしてこの大きな弱点を見逃していたか、私は気が知れませんよ。これを利用しないのは嘘じゃありませんか。
猟奇の果 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
朝廷にとって、古来こらいから、武家とは、まことに厄介ものにござります。これなくしては禁門の守りもならず、諸国の騒乱もおさえられません。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ことに人夫は皆藤原村及小日向村中血気けつき旺盛わうせいの者にして、予等一行と辛苦しんくを共にし、古来こらい未曾有みそういう発見はつけんをなさんと欲するの念慮ねんりよある者のみをえらびたるなり
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
日本にっぽんもうくに古来こらい尚武しょうぶ気性きしょうんだお国柄くにがらであるめ、武芸ぶげい偵察ていさつ戦争いくさ駈引等かけひきとうにすぐれた、つまり男性的だんせいてき天狗てんぐさんはほとんど全部ぜんぶこのくにあつまってしま
八九歳の弱い男の子が、ある城下の郊外のうちから、川添いの砂道を小一里もある小学校に通う。途中、一方が古来こらい死刑場しおきば、一方が墓地の其中間ちゅうかんを通らねばならぬ処があった。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
死人に六文銭ろくもんせんを添へてほうむるのが古来こらいならいである。その六文銭のある間、母はわが子を養育するために毎日一文づつの飴を買つてゐたのであるが、けふは六日目でその銭も尽きた。
小夜の中山夜啼石 (新字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
吾がすむ塩沢しほざは下組したぐみ六十八ヶ村の郷元がうもとなれば、郷元をあづかり知る家には古来こらい記録きろくのこれり。
うさ。古来こらいまれというところまで漕ぎつけたよ」
親鳥子鳥 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
古来こらい山河さんがひいでたる
県歌 信濃の国 (新字新仮名) / 浅井洌(著)
吾がすむ塩沢しほざは下組したぐみ六十八ヶ村の郷元がうもとなれば、郷元をあづかり知る家には古来こらい記録きろくのこれり。
ここは結集と団結に地の利であったのみでなく、古来こらい
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)