千々ちゞ)” の例文
火よりも熱き千々ちゞの願ひわが目をしてかのたえずグリフォネの上にとまれる光ある目にそゞがしむれば 一一八—一二〇
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
千々ちゞこゝろくだいた揚句あげくつひにあんなめうことたくして、私共わたくしども弦月丸げんげつまる乘組のりくことめやうとくわだてたのです。
聞おきく尚々なほ/\かなしく白地あからさまに云んと思へども母のをしへの通り父のとがうつたへるも同前云ねば吉三郎は殺されんと心を千々ちゞいたていを大岡殿はやくもさつしられ其方そのはうは吉三郎を牢舍らうしやさするやちゝ利兵衞を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
千々ちゞくだけてなみも、ゆきや!ゆきおもらるゝ空模樣そらもやう
雪の翼 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
赤い火のよな針のわな千々ちゞふるえて蟲をる、蟲を捕る。
思ひ出:抒情小曲集 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
心は千々ちゞに砕けて、血を吐く思ひとは是なるべし。
母となる (新字旧仮名) / 福田英子(著)
千々ちゞ日影ひかげのたゞずまひ
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)
千々ちゞに力をくだくとも
藤村詩抄:島崎藤村自選 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
彼等千々ちゞ相集まりて濠をめぐりゆき、罪の定むる處を越えて血より出づる魂あればこれを射るを習ひとす 七三—七五
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
千々ちゞ千々ちゞなる色彩いろあや
孔雀船 (旧字旧仮名) / 伊良子清白(著)
よろづ栄光さかえ千々ちゞあや
全都覚醒賦 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)