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凄絶
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せいぜつ
ふりがな文庫
“
凄絶
(
せいぜつ
)” の例文
河村は見るも物凄い
形相
(
ぎょうそう
)
となり、真紅な口をガッと開いたかと思うと、両手で
虚空
(
こくう
)
をつかんで、そのまま絶命した。実に
悲惨
(
ひさん
)
とも
凄絶
(
せいぜつ
)
ともいいあらわし難い彼の最期だった。
地球盗難
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
凄絶
(
せいぜつ
)
、惨絶、奇絶、怪絶、おそらくは観客諸君の夢にも想像されぬところでござりましょう
人間豹
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
その
凄絶
(
せいぜつ
)
なる可き慟哭にも、同じく涙に
咽
(
むせ
)
ばうとしてゐた乙州は、その中にある一種の誇張に対して、——と云ふのが
穏
(
おだやか
)
でないならば、慟哭を抑制すべき意志力の欠乏に対して
枯野抄
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
折
(
おり
)
から
淡々
(
あわあわ
)
しい
月
(
つき
)
の
光
(
ひかり
)
、
鉄窓
(
てっそう
)
を
洩
(
も
)
れて、
床
(
ゆか
)
の
上
(
うえ
)
に
網
(
あみ
)
に
似
(
に
)
たる
如
(
ごと
)
き
墨画
(
すみえ
)
を
夢
(
ゆめ
)
のように
浮出
(
うきだ
)
したのは、
謂
(
いお
)
うようなく、
凄絶
(
せいぜつ
)
また
惨絶
(
さんぜつ
)
の
極
(
きわみ
)
であった、アンドレイ、エヒミチは
横
(
よこ
)
たわったまま
六号室
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
渠
(
か
)
れ唯己がまゝに鳴くなり、
而
(
しか
)
も人をして
凄絶
(
せいぜつ
)
惋絶
(
わんぜつ
)
ならしむ、詩人の天地に於ける亦固より彼の音響なり、渠れ唯己がまゝに歌ふ、其節奏は固より彼れの節奏なり、其音響は固より彼の音響なり
詩人論
(新字旧仮名)
/
山路愛山
(著)
▼ もっと見る
だが、その次に始まったのは彼個人の
凄絶
(
せいぜつ
)
な死との格闘、人間の苦悩で、強要によって起りはしたが、燃焼はそれ自体であり、強要と切り離して、それ自体として見ることも可能だという考えである。
特攻隊に捧ぐ
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
当時の光景、いかに
凄絶
(
せいぜつ
)
なるものなりしぞ。
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
凄絶
(
せいぜつ
)
、惨絶、奇絶、怪絶、おそらくは観客諸君の夢にも想像されぬところでござりましょう
人間豹
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
折
(
をり
)
から
淡々
(
あは/\
)
しい
月
(
つき
)
の
光
(
ひかり
)
、
鐵窓
(
てつさう
)
を
洩
(
も
)
れて、
床
(
ゆか
)
の
上
(
うへ
)
に
網
(
あみ
)
に
似
(
に
)
たる
如
(
ごと
)
き
墨畫
(
すみゑ
)
を
夢
(
ゆめ
)
のやうに
浮出
(
うきだ
)
したのは、
謂
(
い
)
ふやうなく、
凄絶
(
せいぜつ
)
又
(
また
)
慘絶
(
さんぜつ
)
の
極
(
きはみ
)
で
有
(
あ
)
つた、アンドレイ、エヒミチは
横
(
よこ
)
たはつた
儘
(
まゝ
)
、
未
(
ま
)
だ
息
(
いき
)
を
殺
(
ころ
)
して
六号室
(旧字旧仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
何を申すも猛獣同士の闘いの事なれば、
何
(
いず
)
れか傷つき
斃
(
たお
)
れますは
必定
(
ひつじょう
)
、この一回を御見逃しあっては二度と見られぬ
凄絶
(
せいぜつ
)
惨絶の大場面、当日は全市民各位の御来観御声援を切望致す次第で御座います。
人間豹
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
凄
常用漢字
中学
部首:⼎
10画
絶
常用漢字
小5
部首:⽷
12画
“凄”で始まる語句
凄
凄惨
凄味
凄愴
凄艶
凄気
凄腕
凄然
凄婉
凄文句