“凄絶”の読み方と例文
読み方割合
せいぜつ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
河村は見るも物凄い形相ぎょうそうとなり、真紅な口をガッと開いたかと思うと、両手で虚空こくうをつかんで、そのまま絶命した。実に悲惨ひさんとも凄絶せいぜつともいいあらわし難い彼の最期だった。
地球盗難 (新字新仮名) / 海野十三(著)
凄絶せいぜつ、惨絶、奇絶、怪絶、おそらくは観客諸君の夢にも想像されぬところでござりましょう
人間豹 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
その凄絶せいぜつなる可き慟哭にも、同じく涙にむせばうとしてゐた乙州は、その中にある一種の誇張に対して、——と云ふのがおだやかでないならば、慟哭を抑制すべき意志力の欠乏に対して
枯野抄 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)