作家さくか)” の例文
そして茲にこそ氏の作家さくかとして天稟てんびん素質そしつの尊さがあるのでせう。恐らくこの點については各人に異論いろんのない事と思ひます。
三作家に就ての感想 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
したしかつたうへに、おぢやうさん……のち香川夫人かがはふじんは、そののつくるうた愛人あいじんであつた。その作家さくかなのである。
銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
「三ばかりあちらで学校がくかうはいりたまへ。そしてみつちり勉強べんきやうしてはうがいゝね。」竹村たけむらはさうつて、作家さくかとしてよりも、むしろもつとひろ意味いみ修業しゆげふかれ要望えうばうした。
彼女の周囲 (新字旧仮名) / 徳田秋声(著)
兎に角今の多數の作家さくかの中で、頭のするどさといふ點では、恐らく里見弴氏は第一人者といふべきでせう。
三作家に就ての感想 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
かへるても、さわがしいぞ、とまをされて、かせなかつたのである。其處そこくと、今時いまどき作家さくかはづかしい——みなうではあるまいが——番町ばんちやうわたしるあたりではいぬえてもかへるかない。
番茶話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
それ/″\の作家さくかに就て度毎たびごとに議論をし合ひますが、三人の意見が、例へば前に擧げた四つの作では完全くわんぜんに一して居ながら「和解」に於ては全くちがつてゐて、今でもまだ議論ぎろんをし合ひます。
三作家に就ての感想 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)