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低声
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こごゑ
ふりがな文庫
“
低声
(
こごゑ
)” の例文
旧字:
低聲
そこでは浴びる程うまい
麦酒
(
ビール
)
を飲む事が出来た。ジヤンは酔つた紛れに変な腰つきをして
舞踊
(
をどり
)
を踊つた。バヴアリア兵は
低声
(
こごゑ
)
で歌を
唱
(
うた
)
つた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
娘共は流石に、中には入りかねて、三四人店先に腰掛けてゐたが、其家の総領娘のお八重といふのが、座敷から時々出て来て、源助さんの話を
低声
(
こごゑ
)
に取次した。
天鵞絨
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
庭師が溜息を
吐
(
つ
)
くと、カシモードは何やら彼の耳に殊更に
低声
(
こごゑ
)
で囁き、互ひの背中を叩き合つてゐた。私はその囁きに、余程深刻な好奇心を
炎
(
もや
)
したに相違なかつた。
タンタレスの春
(新字旧仮名)
/
牧野信一
(著)
「伯父さんがお呼びやしてやよつて、早う行ておいなはい。」と
低声
(
こごゑ
)
に優しく言つた。
世の中へ
(新字旧仮名)
/
加能作次郎
(著)
彼女等私を嗤ひます、そして
低声
(
こごゑ
)
で話し合ふ。
ランボオ詩集
(新字旧仮名)
/
ジャン・ニコラ・アルチュール・ランボー
(著)
▼ もっと見る
と文平は
低声
(
こごゑ
)
で
誘
(
かま
)
をかけるやうに言出した。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
「さあ」と豆千代は当惑さうに美しい眉を
顰
(
しか
)
めて利藻氏の方を見た。そして
低声
(
こごゑ
)
になつて「旦那はん、あれ狐だつしやろか、それとも狸……」
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
三人は時に聞き取れぬやうな
低声
(
こごゑ
)
になり、時に荒々しい喧嘩声になり、又時にはお信さんの
歔欷
(
すゝりなき
)
の声が交つたりしたが、私の聞き得たところによると、お信さんは、今度森田が
上海
(
シヤンハイ
)
へ
乳の匂ひ
(新字旧仮名)
/
加能作次郎
(著)
と
低声
(
こごゑ
)
に言つて、口を
窄
(
すぼ
)
めて微笑みながら健の顔を見た。
足跡
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
そして
四辺
(
あたり
)
の騒々しさと掛け離れた静かな
卓子
(
テーブル
)
に
凭
(
よ
)
りかゝつて、ちびり/\
洋盃
(
コツプ
)
の
縁
(
ふち
)
を
嘗
(
な
)
めながら、頭を突き合はせて
低声
(
こごゑ
)
で何か話してゐた。
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
『誰か来たんですか?』と
低声
(
こごゑ
)
に訊いた。
葉書
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
戸川氏は一
頻
(
しき
)
り狸の飼養を奈良公園の当局者に勧めて置いて、急に
親戚
(
みうち
)
にでも耳打をするやうに
低声
(
こごゑ
)
になつて
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
村井氏は相変らず葉巻を咥へたまゝ、夫人の
後
(
あと
)
からのつそりと店を出ようとした。すると
後
(
うしろ
)
から
低声
(
こごゑ
)
で
茶話:04 大正七(一九一八)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
狸退治の極意を一寸こゝにお話すると、(
何
(
ど
)
うか成るべく口の中で
低声
(
こごゑ
)
で読んで欲しい、さもないと狸が
立聞
(
たちぎき
)
するかも知れないから)狸はよく
雨夜
(
あまよ
)
に出て
悪戯
(
いたづら
)
をする。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
スキンナアは汽車中の二時間ばかしで、今度の持役の
台詞
(
せりふ
)
を、すつかり
記憶
(
おぼ
)
え込む積りで、外套の大きな隠しから
台詞書
(
せりふが
)
きを引張り出した。そして
低声
(
こごゑ
)
でそれを
暗誦
(
あんしよう
)
し出した。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
洋画家の
満谷
(
みつたに
)
国四郎氏はこの
頃
(
ごろ
)
謡曲に夢中になつて、
画室
(
アトリエ
)
で裸体画の
素描
(
デツサン
)
を
行
(
や
)
る時にも、「今はさながら
天人
(
てんにん
)
も
羽根
(
はね
)
なき鳥の如くにて……」と
低声
(
こごゑ
)
で
謡
(
うた
)
ひ出すのが癖になつてゐる。
茶話:02 大正五(一九一六)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
「それはまた
滅法界
(
めつぽふかい
)
に高い」と選挙人は椅子を擦り寄せて
低声
(
こごゑ
)
になつた。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
“低声”の意味
《名詞》
低い声、小声、ささやき。
(出典:Wiktionary)
低
常用漢字
小4
部首:⼈
7画
声
常用漢字
小2
部首:⼠
7画
“低”で始まる語句
低
低頭
低徊
低音
低聲
低地
低廉
低能児
低能
低唱