トップ
>
人氣
>
ひとけ
ふりがな文庫
“
人氣
(
ひとけ
)” の例文
新字:
人気
凡そ、村で
人氣
(
ひとけ
)
のあるらしく見えるのは、此家と鍛冶屋と、南端れ近い役場と、雜貨やら酒石油などを商ふ村長の家の四軒に過ぎない。
赤痢
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
あつた
所
(
ところ
)
でございますか? それは
山科
(
やましな
)
の
驛路
(
えきろ
)
からは、四五
町
(
ちやう
)
程
(
ほど
)
隔
(
へだ
)
たつて
居
(
を
)
りませう。
竹
(
たけ
)
の
中
(
なか
)
に
痩
(
や
)
せ
杉
(
すぎ
)
の
交
(
まじ
)
つた、
人氣
(
ひとけ
)
のない
所
(
ところ
)
でございます。
藪の中
(旧字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
靜寂
(
ひつそり
)
と
人氣
(
ひとけ
)
のなくなつた
時
(
とき
)
は
頽廢
(
たいはい
)
しつゝある
其
(
その
)
建物
(
たてもの
)
の
何處
(
どこ
)
にも
生命
(
いのち
)
が
保
(
たも
)
たれて
居
(
ゐ
)
るとは
見
(
み
)
られぬ
程
(
ほど
)
悲
(
かな
)
しげであつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
垢つきよごれたれど何となく氣高く、一人この
人氣
(
ひとけ
)
絶えたる木立をさまよひて路を失ひながら泣きもせずいらちもせず淋しとも思はねば恐しとも思はず
花枕
(旧字旧仮名)
/
正岡子規
(著)
私は、
人氣
(
ひとけ
)
のない廊下に立つてゐた。私の前には、朝食堂の
扉
(
ドア
)
があつた。私は、
怯
(
おび
)
え震へながら、立ち止つた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
▼ もっと見る
……ずゐぶん
露地
(
ろぢ
)
を
入組
(
いりく
)
んだ
裏屋
(
うらや
)
だから、
恐
(
おそ
)
る/\、それでも、
崩
(
くづ
)
れ
瓦
(
がはら
)
の
上
(
うへ
)
を
踏
(
ふ
)
んで
行
(
ゆ
)
きつくと、
戸
(
と
)
は
開
(
あ
)
いたけれども、
中
(
なか
)
に
人氣
(
ひとけ
)
は
更
(
さら
)
にない。おなじく
難
(
なん
)
を
避
(
さ
)
けて
居
(
ゐ
)
るのであつた。
露宿
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
人氣
(
ひとけ
)
の絶えたかしっぷち、薄ら寂しい
河岸
(
かし
)
っぷち。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
遠い
人氣
(
ひとけ
)
のない廊下の向うを
定本青猫:01 定本青猫
(旧字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
人氣
(
ひとけ
)
のないやうな、古い大きな家にゐて、
雨滴
(
あまだれ
)
の音が、耳について寢られない晩など、甲田は自分の神經に有機的な壓迫を感じて、人には言はれぬ妄想を起すことがある。
葉書
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
かつてはしんと靜まり返つてゐた廊下を行くにも、また、嘗て
人氣
(
ひとけ
)
の無かつた正面の部屋に這入るにも、
いき
(
スマート
)
な侍女か
伊達
(
だて
)
な從者に行き逢ふことなしには出來ないのであつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
私は門にもたれて、羊の一匹も出てゐない、短い、いぢけた
白茶
(
しらちや
)
けた草が生えてるばかしの
人氣
(
ひとけ
)
のない牧場を眺めた。灰色の陰鬱な日だつた。どんよりした空が「末は雪」になつて垂れかゝつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
人
常用漢字
小1
部首:⼈
2画
氣
部首:⽓
10画
“人氣”で始まる語句
人氣勢
人氣肩入