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並大抵
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なみたいてい
ふりがな文庫
“
並大抵
(
なみたいてい
)” の例文
それらの點で
失敗
(
しくじ
)
るといけないといふ
懸念
(
けねん
)
は、うまれつきな身體の弱さにも増して私を惱ました。その身體の弱さの苦勞も
並大抵
(
なみたいてい
)
ではなかつたが。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
なにせよ、
纜
(
ともづな
)
を解く混雑まぎわに、八方で光る眼をくらまし、首尾よく三ツのつづらを船底へ持ち込もうという危ないからくり、
並大抵
(
なみたいてい
)
な気苦労ではない。
鳴門秘帖:04 船路の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「
左様
(
そう
)
ですか、
並大抵
(
なみたいてい
)
のものなら斬ってしまいますが、あの若い方はどうも病身のようだから斬れまいねえ」
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
動
(
やや
)
もすればはやり勝ちな、一党の
客気
(
かっき
)
を
控制
(
こうせい
)
して、
徐
(
おもむろ
)
に機の熟するのを待っただけでも、
並大抵
(
なみたいてい
)
な骨折りではない。しかも
讐家
(
しゅうか
)
の放った
細作
(
さいさく
)
は、絶えず彼の身辺を
窺
(
うかが
)
っている。
或日の大石内蔵助
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
これは
並大抵
(
なみたいてい
)
の人の持つ品ではない、きっと立派なお侍さんの持物だよ、御番所へお届けを
大菩薩峠:06 間の山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
▼ もっと見る
きのうもきょうもない
春重
(
はるしげ
)
のことながら、二十七のきょうの
若
(
わか
)
さで、
女
(
おんな
)
の
数
(
かず
)
は千
人
(
にん
)
近
(
ちか
)
くも
知
(
し
)
り
尽
(
つく
)
くしたのが
自慢
(
じまん
)
なだけに、
並大抵
(
なみたいてい
)
のことでは
興味
(
きょうみ
)
が
湧
(
わ
)
かず、
師匠
(
ししょう
)
の
通
(
とお
)
りに
描
(
か
)
く
美人画
(
びじんが
)
なら
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
イヤ
一人
(
ひとり
)
の
小供
(
こども
)
を
満足
(
まんぞく
)
に
仕上
(
しあ
)
げるにはなかなか
並大抵
(
なみたいてい
)
の
苦心
(
くしん
)
ではござらぬ。
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
「そりゃ兄さんの気むずかしい事は誰にでも解ってます。あなたの辛抱も
並大抵
(
なみたいてい
)
じゃないでしょう。けれども兄さんはあれで潔白すぎるほど潔白で正直すぎるほど正直な高尚な男です。敬愛すべき人物です……」
行人
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「随分お暑いでしょう、
並大抵
(
なみたいてい
)
じゃありませんわねえ」
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
買
(
か
)
った
衣装
(
いしょう
)
というのなら、
誰
(
だれ
)
に
見
(
み
)
しょうとて、
別
(
べつ
)
に
邪間
(
じゃま
)
になるまいと
思
(
おも
)
われる、その
帯
(
おび
)
だけに
殊更
(
ことさら
)
に、
夜寝
(
よるね
)
る
時
(
とき
)
まで
枕許
(
まくらもと
)
へ
引
(
ひ
)
き
付
(
つけ
)
ての
愛着
(
あいちゃく
)
は、
並大抵
(
なみたいてい
)
のことではないと、
疑
(
うたが
)
うともなく
疑
(
うたが
)
ったのが
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
“並大抵”の意味
《名詞》
(多く打ち消しを伴い)通常考えられること。普通。尋常。平凡。
(出典:Wiktionary)
並
常用漢字
小6
部首:⼀
8画
大
常用漢字
小1
部首:⼤
3画
抵
常用漢字
中学
部首:⼿
8画
“並大”で始まる語句
並大名
並大