“れいこく”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
冷酷73.3%
冷刻16.7%
例刻3.3%
黎黒3.3%
黧黒3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「おかあさん、感情家だけではいけませんよ。生きるという事実の上に根を置いて、冷酷れいこくなほどに思索しさくあゆみを進めて下さい。」
巴里のむす子へ (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
あの冷刻れいこくな愛子がおもてもそむけずにじっと姉の肉体が切りさいなまれるのを見続けながら、心の中で存分に復讐心ふくしゅうしんを満足するような事があったら。
或る女:2(後編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
宗助そうすけ例刻れいこくかへつてた。神田かんだとほりで、門並かどなみはたてゝ、もうくれ賣出うりだしをはじめたことだの、勸工場くわんこうば紅白こうはくまくつて樂隊がくたい景氣けいきけさしてゐることだのをはなししたすゑ
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
其上そのうへ乘客じようきやくがみんな平和へいわかほをして、どれもこれもゆつたりと落付おちついてゐるやうえた。宗助そうすけこしけながら、毎朝まいあさ例刻れいこくさきあらそつてせきうばひながら、まるうち方面はうめんむか自分じぶん運命うんめいかへりみた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
秀吉アッと気付いて、ヤア小便だ/\。時ならぬ猿猴えんこうの叫び声。「容貌矮陋わいろう、面色黎黒れいこく
二流の人 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
この使が帰国しての報告の中に、秀吉の容貌矮陋わいろう面色黧黒れいこく、眼光人を射るとある。朝鮮人が見ても、猿らしく見えたのである。
碧蹄館の戦 (新字新仮名) / 菊池寛(著)