“やくし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
薬師71.4%
藥師10.7%
約之3.6%
扼死3.6%
楽師3.6%
薬紙3.6%
薬肆3.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
またいお医者いしや出会であふことも有らうから、夫婦で茅場町かやばちやう薬師やくしさまへ信心しん/″\をして、三七、二十一にち断食だんじきをして、夜中参よなかまゐりをしたらからう。
心眼 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
みづを……みづをとたゞつたのに、山蔭やまかげあやしき伏屋ふせや茶店ちやみせの、わか女房にようばうは、やさしく砂糖さたうれて硝子盃コツプあたへた。藥師やくし化身けしんやうおもふ。ひとなさけは、ときに、あはれなる旅人たびびとめぐまるゝ。
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
此年乙未には蘭軒門人森枳園の家に冢子ちようし約之やくしが生れた。渋江抽斎の家では嫡子恒善つねよしが既に十歳になつてゐて、此年第二子優善やすよしが生れた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
棭斎の識語のある此本は後枳園の子約之やくしの手に帰し、今は浜野知三郎さんの庫中にある。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
あらためるまでもなく、お美野は扼死やくししている。あるいは絞殺されている。どっちにしろ、死体がひとりでに宙に浮いて、綱を引いて上って来ることは考えられない。
白馬——唐松からまつ——五龍——鹿島槍かしまやり——はり——蓮華れんげ——烏帽子えぼし——野口のぐち五郎——三俣蓮華みつまたれんげ——黒部くろべ五郎——かみたけ——楽師やくし——鷲岳——雄山おやま——大汝おおなんじ——別山べっさん——剣……といったような計画を
可愛い山 (新字新仮名) / 石川欣一(著)
監視亭かんしていの机の小ひきだしから、独りこッそり毒薬袋を取出して、それを二人分の量に薬紙やくしへ小分けしていた。やりつけているに違いない。薬剤師のような手つきである。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
当時大阪の大薬肆やくしの番頭どもに聞いたは、かかる品にはそれぞれ特異の香気ありてこれを粉にして専ら香類や鬢附油に入れた由で、媚薬と言えば奇異に聞えるが、取りも直さず芳香性の興奮剤で