“むぎめし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
麦飯71.4%
麥飯28.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
爾の手足は松のはだの如く荒るゝ共、爾の筋骨は鋼鉄を欺く。烈日れつじつもとに滝なす汗を流す共、野の風はヨリ涼しく爾を吹く。爾は麦飯むぎめしを食うも、夜毎に快眠を与えられる。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
「ほかじゃねえが、これから赤坂御門外へ行って、溜池ためいけ麦飯むぎめし茶屋を、洗ってくんねえ」
彼等かれらあじはふのではなくてえうするに咽喉のどあなうづめるのである。冷水れいすゐそゝいでのぼろ/\な麥飯むぎめしとき彼等かれら一人ひとりでも咀嚼そしやくするものはない。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
くんで差出すぼん手薄てうす貧家ひんか容體ありさま其の内に九助は草鞋わらぢひもときあしを洗ひて上にあがり先お里へも夫々それ/″\挨拶あいさつして久々ひさ/″\つもる話しをなす中にやがてお里が給仕きふじにて麥飯むぎめし
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
同者まことと思ひ私は相摸領さがみりやう御殿場の者にて小前こまへの百姓條七と云者だが上田じやうでんが六石三斗中田が七枚半山が七ツあれ親子おやこ三人ぐらしゆゑ十日や廿日は麥飯むぎめしさへ承知しようちなれば貴殿あなた一人位は苦にはせぬ其中に何あきなひでもするか但しはまた奉公ほうこうにでも出るかよも死ぬにはましで有うからおれ在所ざいしよへ御座れと深切しんせつに云ければ九郎兵衞夫は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)