“ぼうぼう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
茫々59.7%
蓬々34.3%
茫茫2.2%
丰々0.7%
某々0.7%
某某0.7%
莽々0.7%
蓬蓬0.7%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼はビルダデの辛辣しんらつなる攻撃に会して、茫々ぼうぼうたる天地の間にただ一人なる我の孤独を痛切に感じたのであろう。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
茫々ぼうぼうたる過去と、漠々ばくばくたる未来の間に、この一瞬いっしゅんの現今は楽しい実在じつざいであろう。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
ねえや、こえ、こえ。)といいながらだるそうに手を持上げてその蓬々ぼうぼうと生えた天窓あたまでた。
高野聖 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
夏じゅう日光に浴さなかった彼の皮膚は、明るい廊で見ると、植物性の白さをおび、七十余日のひげ蓬々ぼうぼうとしていた。
私本太平記:03 みなかみ帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
が、かれに取っては、結句きゅうくつな上屋敷よりも、草茫茫ぼうぼうたる廃屋でも何でも、なお自由のきくこの方が有難い。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
わなになっている縄のはしが野馬の首にかかると力を込めて地上に引き倒し、おのれの馬を棄ててそれに飛び乗り、茫茫ぼうぼうたる曠原こうげんの上を疾走して馬の野性を乗り減らした。
仙術修業 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
さあもうこれで用はない——ねえお嬢さん、さぞあなたは残念にお思いなさるでしょうが、それは少々気がよすぎます。しかしあなたのやり口は全く上手なものでした。支那西域の庫魯克格クルツクタツクの淡水湖に限って住んでいる、丰々ぼうぼうという毒ある魚の小骨の粉末こなを香に焚いてそれで人間を麻痺させるなんて実際あなたはお怜悧りこうでした。
沙漠の古都 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
『日本紀』の崇神すじん垂仁すいにんの御朝の記事などに、韓人かんじんに命じて某々ぼうぼうの池を築かしめられたことが見える。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
其れが為め翁と政府との間に紛紜ごた/″\が起つて居るのを某某ぼうぼうの名士等が調停にはひつたと云ふ新聞記事が十日ばかり前に出た。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
馬車を四馬路スマロに返して杏花楼きやうくわらう上海シヤンハイ一の支那料理の饗応を受けたが、五十ぴんからの珍味は余りにおほきに過ぎて太半たいはん以上のどを通らず、健啖家けんたんか某某ぼうぼう二君も避易へきえきの様子であつた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
晩秋になると、雑木林の方から枯草莽々ぼうぼうたる私の広い屋敷へ、狸が毎夜遊びにきた。
たぬき汁 (新字旧仮名) / 佐藤垢石(著)
縦が二尺横が一尺で、左の眼は乳房が垂れさがったように垂れて、右の眼は初月みかづきのような半眼はんがん、それに蓬蓬ぼうぼうの髪の毛、口は五臓六腑が破れ出た血にまがわして赤い絵具を塗り、その上処どころ濃鼠こいねずの布で膏薬張こうやくばりをしてあった。
お化の面 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)