お化の面おばけのめん
怪談浪曲師浪華綱右衛門の家に、怪奇なお化の面があった。縦が二尺横が一尺で、左の眼は乳房が垂れさがったように垂れて、右の眼は初月のような半眼、それに蓬蓬の髪の毛、口は五臓六腑が破れ出た血に擬わして赤い絵具を塗り、その上処どころ濃鼠の布で膏薬張 …