“とけ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
31.4%
22.9%
14.3%
8.6%
土気5.7%
5.7%
2.9%
正解2.9%
解決2.9%
2.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
第一、わしには、このような強力なる空襲部隊が、急にどこから現われたのか、その辺の謎がとけなくて、気持がわるいのだ。
二、〇〇〇年戦争 (新字新仮名) / 海野十三(著)
「根本………御座らしやるとも、根本ていのア、塩山では一等の丸持大尽まるもちだいじんでごわすア」と答へて、更に、「で貴郎あんたア、根本さアとけ御客様おきやくさんかね」
重右衛門の最後 (新字旧仮名) / 田山花袋(著)
「云やしねえったら。……おらもなあ、そのうち逃げ出そうと思ってるだ。こんなとけえ愚図ついてちゃつまんねえや。その時は頼むぞ。……だが早う行けよ。めっかると面倒だぞ。」
土地 (新字新仮名) / 豊島与志雄(著)
全体に内から燃える豊かな同情にとけ合つた強い色調で葡萄酒のくらはひつて居る様な甘い温かな感を人に与へる。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
しかるにここに面白いのは千葉県上総の土気とけ辺では今日なお昔の通りホウコグサを用いる事が遺っているとの事である。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
やっぱり日本風の裏漉が便利だね。上等の家庭料理になると鳥でも牛でも魚でも大概一度裏漉にかけて使うから口へ入るととけるようだ。消化が早くって吸収がいいから最も衛生法にかなっている。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
不徹底な処に象徴的な効果があるのだが、とける部分の上の句は、人間妄執の長夜の眠りを言ふ様ではあるが、実は熟睡を戒しめた歌らしい。
古代生活の研究:常世の国 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
此常夜は、ある国土の名とは考へられて居なかつたやうに見えるが「とこよ」の第一義だけは、とける様である。
古代生活の研究:常世の国 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
小學時代教師が黒板に即題を出して正解とけた生徒から順次教室を出すのであつたが、運動場からは陣取りや鬼ごつこの嬉戲の聲が聞えて來るのに圭一郎だけは一人教室へ殘らなければならなかつた。
崖の下 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
警察ではもう権六権六で血眼になっていますよ。——しかし僕の観察では、この事件はそう単純には解決とけないと思いますね。——僕にはどうも、あの手帖に書いてあった
天狗岩の殺人魔 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
いふ所謂いはゆる乞食かたひ棒打ぼううちにてすこしも役に立ざれば腹の立のは無理ならねど此は是までの事と斷念あきらめ必ず案じる事なかれととけさとせど娘氣の亂れ染ては麻糸あさいととくよしもなき其をりから隣の家の糊賣のりうりお金例の如く營業なりはひ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)