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しやうし
語句 | 割合 |
生死 | 75.0% |
將士 | 8.3% |
賞詞 | 8.3% |
賞賜 | 8.3% |
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事は
冬の
下から
春が
頭を
擡げる
時分に
始まつて、
散り
盡した
櫻の
花が
若葉に
色を
易へる
頃に
終つた。
凡てが
生死の
戰であつた。
青竹を
炙つて
油を
絞る
程の
苦しみであつた。
我に
百萬の
巨艦あり。
雲霞の
如き
將士あり。
深く
憐れみ此人々の爲に
僧を多く
招き同村の寺にて大
法會を
執行なひ村中へは
施行をなし夫れより後傳吉は
倍々其身を
愼み村人を
憐れみければ一村
擧つて其徳を稱し領主よりも
屡々賞詞を
然らずば、一時の
賞賜を得ようとして、斯様なことを
妄言するに至つたのかも知れない。