“げんかい”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
言海41.2%
限界17.6%
玄海11.8%
玄界11.8%
現界5.9%
厳戒5.9%
眼界5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
言海げんかい』を見るに邦語の「なぐさめ」はなぐより出た語であって(風がなぐ(凪)の類)、「物思いを晴らしてしばし楽む」を意味するという。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
即ち或作品さくひんでは、例へば、「石にひしがれたる雜草」と云つたやうな作品では、主人公の心持の限界げんかいえて、作者の理智りちがお芝居しばゐをしぎて居る爲めに、その心持がどうしてもうなづけなくなつて來る。
三作家に就ての感想 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
必ずしも清水とか岩とかいう小さな地物には限らず、時としてはかなり広々とした延長をもっていることもあるが、その境界の不定であることは、玄海げんかいとか響灘ひびきなだとかいう海上の地名と同じい。
地名の研究 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
まげの形も玄界げんかいの、いかにも凛々しい侠客姿、その大男はこう云って、松の根方に腰かけている一人の武士に話しかけた。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
現界げんかい景色けしきくらべてべつ格段かくだん相違そういもありませぬが、ただこちらの景色けしきほうがどことなくきよらかで、そして奥深おくふかかんじがいたしました。
まえにものべたとおり、こちらの世界せかいつくりつけの現界げんかいとはことなり、場所ばしょも、家屋かおくも、また姿すがたも、みな意思おもいのままにどのようにもかえられる。
それが、一柳市助からも、返辞を聞き、つづいて秀吉からの書面で、峻烈しゅんれつ厳戒げんかいをうけたので、かれとしては生れて初めての戦慄せんりつをおぼえたことであろう。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
真耳鼻舌身意けんにびぜつしんいも無く、色馨香味触法しきしょうこうみそくほうも無く、眼界げんかいも無く、乃至ないし、意識界も無く、無明むみょうも無く、また無明の尽くることもなく……」
小説 円朝 (新字新仮名) / 正岡容(著)