“おちこ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
落込50.0%
陥込27.3%
陷込9.1%
堕込4.5%
墜落4.5%
陥没4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
うらみにでもおもふだけがおまへさんが未練みれんでござんす、裏町うらまち酒屋さかやわかものつておいでなさらう、二やのおかくしんから落込おちこんで、かけさきのこらず使つか
にごりえ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
なまじ足手まといがなくて反ってよかったとしても、相手の警備の行届いきとどいているのに驚いている頃は、巧妙に作られた罠に陥込おちこんで、免れようもなく羽搏はばたいていたのでした。
十字架観音 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
だから吾等われら海岸かいがんいへ出發しゆつぱつするときも、櫻木大佐さくらぎたいさ繰返くりかへして『すなすべりのたに注意ちうゐせよ。』とはれたが、吾等われらつひあやまつて、このおそたに陷込おちこんだのである。
呆然自失した平兵衛は、おりんを探すこころでよろめくように背戸口へ出たが——。ところで石と土の被せてある井戸の穴へどうして平兵衛が堕込おちこんだか。
船が滝壺に墜落おちこもうとした。一つ大きく傾いた。その余勢で先へ進んだ。そうして船は助かった。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
眺めていた路傍の草の色は妙に彼の眼にみた。最早もはや彼は俥と自分との間にある可成かなりな隔りを見ることが出来た。深く陥没おちこんだ地勢に添うて折れ曲って行っている一筋の細い道が見える。
桜の実の熟する時 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)