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陥込
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おちこ
ふりがな文庫
“
陥込
(
おちこ
)” の例文
旧字:
陷込
そこまで、聴いたとき、美奈子は自分の立っている廊下の床が、ズーッと
陥込
(
おちこ
)
むような感じがしたかと思うと、支配人が
駭
(
おどろ
)
いて彼女の右の肩口を捕えていた。
真珠夫人
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
なまじ足手
纏
(
まとい
)
がなくて反ってよかったとしても、相手の警備の
行届
(
いきとど
)
いているのに驚いている頃は、巧妙に作られた罠に
陥込
(
おちこ
)
んで、免れようもなく
羽搏
(
はばた
)
いていたのでした。
十字架観音
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「これは
迚
(
とて
)
もいかん。
寧
(
むし
)
ろ廃殿の中で眠った方が得策だ」と早速天幕を疊み、一同はまたもやゾロゾロと、
簷
(
のき
)
は傾き、壁板は倒れ、床は朽ちて
陥込
(
おちこ
)
んでいる廃殿に
上
(
のぼ
)
り
本州横断 癇癪徒歩旅行
(新字新仮名)
/
押川春浪
(著)
まだ三十そこそこでしょうが、
青髯
(
あおひげ
)
のある、凄いほどの男前。これが身を持崩さして、腕も家柄も申分のないのが、両刀を捨てて、遊び人の仲間に
陥込
(
おちこ
)
ませた原因でしょう。
銭形平次捕物控:033 血潮の浴槽
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
悪魔の手に引込まれて無限の奈落に
陥込
(
おちこ
)
むべしと、今はそのような事を信ずる者はあらざれども、地球の果の断崖なると
否
(
いな
)
とを問わず、余の船は今一刻々々余を死の場所へ導きつつあるなり
南極の怪事
(新字新仮名)
/
押川春浪
(著)
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先代徳五郎の身代を継いだ上、その美しい後家と一年後には一緒になった由兵衛は、
罠
(
わな
)
の中に
陥込
(
おちこ
)
んだ獣のように、あがきようのない、恐ろしい境遇に置かれたことを自覚しないわけには行きません。
銭形平次捕物控:049 招く骸骨
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
陥
常用漢字
中学
部首:⾩
10画
込
常用漢字
中学
部首:⾡
5画
“陥”で始まる語句
陥
陥穽
陥落
陥入
陥没
陥欠
陥阱
陥擠
陥滅
陥隔