雪のシベリアゆきのシベリア
内地へ帰還する同年兵達を見送って、停車場から帰って来ると、二人は兵舎の寝台に横たわって、久しくものを言わずに溜息をついていた。これからなお一年間辛抱しなければ内地へ帰れないのだ。 二人は、過ぎて来たシベリヤの一年が、如何に退屈で長かったかを …