がつ)” の例文
にぶ砂漠さばくのあちらに、深林しんりんがありましたが、しめっぽいかぜく五がつごろのこと、そのなかから、おびただしいしろ発生はっせいしました。
北海の波にさらわれた蛾 (新字新仮名) / 小川未明(著)
一休いっきゅうさんは、応永元年おうえいがんねんがつ一日ついたち将軍義満しょうぐんよしみつが、その義持よしもちしょくをゆずったとし南朝なんちょう後小松天皇ごこまつてんのうちちとし、伊予局いよのつぼねははとしてうまれました。
先生と父兄の皆さまへ (新字新仮名) / 五十公野清一(著)
島本しまもとはなしでは、ぼたんのはちつてきたのが、事件発見じけんはっけんのあの日、つまり五がつからいうと、一昨日おとといだといつたんじやないでしようか。
金魚は死んでいた (新字新仮名) / 大下宇陀児(著)
諭吉ゆきちのまちのぞんでいたときが、やがておとずれました。それは、諭吉ゆきちが二十一さいとなった、安政あんせいがん(一八五四)ねんがつのことでした。
明和めいわ戌年いぬどしあきがつ、そよきわたるゆうべのかぜに、しずかにれる尾花おばな波路なみじむすめから、団扇うちわにわにひらりとちた。
おせん (新字新仮名) / 邦枝完二(著)
或時あるときがつすえ、ドクトル、ハバトフは、院長いんちょう用事ようじがあって、そのへやったところ、おらぬのでにわへとさがしにた。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
をりからすこあつくるしくとも半天はんてんのぬがれぬはづかしさ、らうめづらしくうれしきを、ゆめかとばかり辿たどられて、このがつあたつきとあるを、ひとにははれねどもゆびをるおも
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
めったに学校がっこうやすんだことのないむすめが、しかも受験前じゅけんまえでいそがしがっているときであった。三がつらしいはる朝日あさひちゃ障子しょうじしてくるころには、とうさんは袖子そでこた。
伸び支度 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
くるとしの二がつ十五にちは、お釈迦しゃかさまのおくなりになった御涅槃ごねはんの日でしたが、二さいになったばかりの太子たいしは、かわいらしい両手りょうてをおわせになり、西にしほうそらかって
夢殿 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
大倭朝やまとちょう天平宝字てんぴょうほうじねん癸亥きがいがつおいて西海さいかい火国ひのくに末羅潟まつらがた法麻殺几駅はまさきえきに
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
ああして、四がつも待たず、ひとりで立ったのを見ても。
宮本武蔵:08 円明の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
君を見ずして 何の五がつ
佐藤春夫詩集 (旧字旧仮名) / 佐藤春夫(著)
がつ二十二にち
ごんごろ鐘 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
「しかたがないから、四がつまでとうか、それともおねえさんがきたらたのんでみようか。」と、正二しょうじくんは、いろいろかんがえたのでした。
正二くんの時計 (新字新仮名) / 小川未明(著)
からいつて一昨日おとといは、つまり、五がつにあたりますね。そのときには、はちなかに、金魚きんぎょがいなかつたのじやないでしようか。
金魚は死んでいた (新字新仮名) / 大下宇陀児(著)
このようなさわがしさのなかで、緒方洪庵先生おがたこうあんせんせいが、急病きゅうびょうでなくなりました。それは、文久ぶんきゅう三(一八六三)ねんがつ十日とおかのことでした。
がつゆき綿わたのようにまちて、一晩ひとばんのうちに見事みごとけてゆくころには、袖子そでこいえではもう光子みつこさんをこえこらなかった。それが「金之助きんのすけさん、金之助きんのすけさん」にわった。
伸び支度 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
しかしかれをして露西亜ロシヤすまわしめたならば、かれかならず十二がつどころではない、三がつ陽気ようきっても、へやうちこもっていたがるでしょう。寒気かんきためからだなに屈曲まがってしまうでしょう。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
がつなかの五らう退出たいしゆつ間近まぢかやすらかにをんなうまれぬ、おとこねがひしれにはちがへども、可愛かはゆさは何處いづこかはりのあるべき、やれおかへりかと母親はゝおやむかふて、流石さすが初孫ういまごうれしきは
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
天子てんしさまはたいそう阿倍あべ童子どうじ手柄てがらをおほめになって、ちょうど三がつ清明せいめい季節きせつなので、名前なまえ阿倍あべ清明せいめいとおつけになり、五くらいさずけて、陰陽頭おんみょうのかみというやくにおとりたてになりました。
葛の葉狐 (新字新仮名) / 楠山正雄(著)
としも あけて 一がつ七日なのかの あさでした。
一休さん (新字新仮名) / 五十公野清一(著)
がつ二十三にち
ごんごろ鐘 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
ひともの幸作こうさくは、うちなかはな相手あいてもなくそのらしていました。北国きたぐには十二がつにもなると、しろゆきもります。
金銀小判 (新字新仮名) / 小川未明(著)
にいさんのリューマチも、いますぐあぶないというようすもないので、八がつにふたたび大阪おおさかにもどって、勉強べんきょうをはじめました。
がつあさのうちですよ。金魚きんぎょをよこせといつてきたのが、そのまえ夕方ゆうがたでしてね。どうしてだか、ひどくいそいでもつてこいつていうんでした。
金魚は死んでいた (新字新仮名) / 大下宇陀児(著)
二人ふたり旅行りょこうえてかえってたのは十一がつまちにはもう深雪みゆき真白まっしろつもっていた。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
されどもお美尾みを病氣びやうきはお目出度めでたきかたなりき、三四がつころよりれとはさだかにりて、いつしかうめおつ五月雨さみだれころにもれば、隣近處となりきんじよ人々ひと/\よりおめで御座ござりますとあきらかにはれて
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
翌日よくじつから袖子そでこはおはつおしえられたとおりにして、れいのように学校がっこう出掛でかけようとした。そのとしの三がつそこなったらまた一ねんたねばならないような、大事だいじ受験じゅけん準備じゅんび彼女かのじょっていた。
伸び支度 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
がつ八日ようか
ごんごろ鐘 (新字新仮名) / 新美南吉(著)
十二がつ日曜日にちようびでした。かぜのないしずかなお天気てんきであります。たつ一は、午後ごごから、××のへいってみようとおもいました。
とびよ鳴け (新字新仮名) / 小川未明(著)
たけちゃんに、ゆうさんが、海水浴かいすいよくからかえると、まもなく九がつになって、学校がっこうがはじまりました。けれど、まだなかなかあつがつづいたのです。
海へ帰るおじさん (新字新仮名) / 小川未明(著)
「四がつになったら、また学校がっこうがるつもりだ。」と、このごろ、からだがよくなったので、小原おばらは、元気げんきにいいました。
世の中へ出る子供たち (新字新仮名) / 小川未明(著)
しかし、何人なんぴとも、彼女かのじょくるしいむねのうちをるものがなかったのです。北国ほっこくの三がつは、まだゆきや、あられがって、雲行くもゆきがけわしかったのであります。
海のまぼろし (新字新仮名) / 小川未明(著)
太郎たろうながあいだ病気びょうきしていましたが、ようやくとこからはなれてられるようになりました。けれどまだ三がつすえで、あさばんにはさむいことがありました。
金の輪 (新字新仮名) / 小川未明(著)
がつ一日ついたち大地震おおじしんのために、東京とうきょう横浜よこはま、この二つのおおきな都市としをはじめ、関東かんとうたい建物たてものは、あるいはこわれたり、あるいはけたりしてしまいました。
子供と馬の話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
やまには、まだところどころにゆきのこっていました。しかし五がつなかばでしたから、木々きぎのこずえは、生気せいきがみなぎって光沢こうたくび、あかるいかんじがしました。
らんの花 (新字新仮名) / 小川未明(著)
この四がつ卒業そつぎょうする高等科こうとうか生徒せいとたちは、なんとなく気持きもちがきとして、あかるく元気げんきでした。
汽車は走る (新字新仮名) / 小川未明(著)
なにしろ、中央山脈ちゅうおうさんみゃくなかでも、黒姫くろひめは、険阻けんそといわれまして、六、七がつごろまで、ゆきがあります。
山に雪光る (新字新仮名) / 小川未明(著)
わたしは、このうたをきくとかなしくなるの、東京とうきょうまれて、田舎いなか景色けしきらないけれど、白壁しらかべのおくらえて、あおうめのなっているはやしに、しめっぽい五がつかぜ
谷にうたう女 (新字新仮名) / 小川未明(著)
がつ赫灼かくしゃくたる太陽たいようもとで、まつは、この曠野こうや王者おうじゃのごとく、ひとりそびえていました。
曠野 (新字新仮名) / 小川未明(著)
しかし草花屋くさばなや温室おんしつには、スチームがとおっているので、ちょうど五、六がつごろのあめのかかったように、しずくがぽたりぽたりとガラスおもてつたわって、したたっているのでした。
花と少女 (新字新仮名) / 小川未明(著)
あなたたちは、岩穴いわあななかでゆっくりねむりなさるがいい。かれこれするうちに、じきに四、五がつごろとなります。あの水晶すいしょうのようにあかるい雪解ゆきどけのはる景色けしきはなんともいえませんからね。
しんぱくの話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
その建物たてものも、いつしかはらわれて、あととなってしまったけれど、毎年まいねんがつになると、すいせんのだけはのこっていて、青空あおぞらもとに、黄色きいろほのおえるようなはなひらきました。
三月の空の下 (新字新仮名) / 小川未明(著)
やがて、三がつ季節きせつとなりました。はるがこのむらにもおとずれてきたのであります。
村へ帰った傷兵 (新字新仮名) / 小川未明(著)
かあさんは、おとうさんの留守るすに、ランプのしたで、さびしく仕事しごとをしていました。このあたりのうみは、十がつすえになれば、なみたかくて、どんなふねも、あまりとおることはなかったのでした。
青いランプ (新字新仮名) / 小川未明(著)
上手じょうずうと、三がつごろいいこえくぜ。」と、にいさんが、いいました。
子うぐいすと母うぐいす (新字新仮名) / 小川未明(著)
「三がつまでは、ぼくないから。」
金歯 (新字新仮名) / 小川未明(著)
がつ一日ついたち
ある少年の正月の日記 (新字新仮名) / 小川未明(著)
がつ二日ふつか
ある少年の正月の日記 (新字新仮名) / 小川未明(著)
がつ三日みっか
ある少年の正月の日記 (新字新仮名) / 小川未明(著)