“雪解”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ゆきげ61.4%
ゆきどけ24.6%
ゆきど8.8%
ゆきと1.8%
ゆけげ1.8%
ユキドケ1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この泥濘ぬかるみ雪解ゆきげと冬の瓦解がかいの中で、うれしいものは少し延びた柳の枝だ。その枝を通して、夕方には黄ばんだ灰色の南の空を望んだ。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
草鞋わらじの足音がぴちゃぴちゃと聞えるので雪解ゆきどけのひどい事が想像せられる。兼太郎は寝過ねすごしてかえっていい事をしたとも思った。
雪解 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
ついそこらのやぶや山畑のくぼには、斬り捨てられた落武者のかばねがそのままになっていて、雪解ゆきどけの昼となれば屍臭を放っている。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
この雪じゃアとても尋ねてくことは出来ねえだ、雪解ゆきとけまで待たざアなりますめえ、幸いお女中が無事で居なさりゃア、此の辺に居る気遣きづけええね、越後か上州へ連れてかれたにちげえねえだ
後の業平文治 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
途端とたんに、彼女の胸は雪解ゆけげのように、がっかりする。喜び立って、良人の無事な姿に泣き濡れたい気持もする。
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
(明春、雪解ユキドケヲ待ッテ、大事一挙コソ上策。ソレマデハ、秀吉ト和セラレ候エ)
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)