“月輪”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
つきのわ45.0%
げつりん25.0%
グワチリン15.0%
がちりん5.0%
ぐわちりん5.0%
ぐわつりん5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
月輪つきのわの里まで送って行くつもりであったが、姫を乗せた牛車くるまが四、五町行くと、彼方かなたから一団のほのおと人影とが駈けてくるのと出会った。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
にしきの帯を解いた様な、なまめかしい草の上、雨のあとの薄霞うすがすみ、山のすそ靉靆たなびうち一張いっちょうむらさき大きさ月輪げつりんの如く、はたすみれの花束に似たるあり。
春昼後刻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
月のやうに圓くて、幾つも上へ/\と、月輪グワチリンの重つてゐる如くも見えた。其が、隙間風の爲であらう。時々薄れて行くと、一つの月になつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
灯台の明りは、郎女の額の上に、高くおぼろに見える光りの輪を作って居た。月のように円くて、幾つも上へ上へと、月輪がちりんの重っている如くも見えた。其が、隙間風の為であろう。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
月のやうに円くて、幾つも上へ/\と月輪ぐわちりんが重つてゐる如くも見えた。其が隙間風の為であらう。時々薄れて行くと、一つの月になつた。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
さて奧方ある夜のゆめ日輪にちりん月輪ぐわつりん兩手りやうてにぎると見給みたまひ是より御懷姙ごくわいにん御身おんみとはなり給ふ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)