“病気”のいろいろな読み方と例文
旧字:病氣
読み方割合
びょうき82.2%
やまい4.5%
いたつき3.8%
びやうき3.2%
びようき1.3%
やまひ1.3%
あんばい0.6%
あんべい0.6%
きいきい0.6%
わずらい0.6%
ビヨヲキ0.6%
モノ0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
すると、おっと病気びょうきにかかりました。病気びょうきはだんだんとおもくなって、医者いしゃにみてもらうと、とてもたすからないということでありました。
ちょうと三つの石 (新字新仮名) / 小川未明(著)
医師に見てもらうとその病気やまいだといって手当てをしてくれたけれど、別に痛くも何ともなかったから、そのままうっちゃっておいた。
うつり香 (新字新仮名) / 近松秋江(著)
「やあ、ひかえろ、ひかえろ……長い水路やら旅のおつかれで、宿大臣閣下には、あいにく、お病気いたつきにおわせられる。観主かんず、ごあいさつは、あとにいたせ」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
大病たいびやうでも自分で死ぬと覚悟かくごをし、医者いしや見放みはなした事も知つてり、御看病ごかんびやうは十分にとゞき、自分もう死ぬとあきらめがいてしまつても、とろ/\と病気びやうきづかれで寝附ねついた時に
明治の地獄 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
獣医じゅういのもとへいってみますと、ほかにもたくさんの、病気びようきいぬねこ入院にゅういんしていました。ほかの病気びょうきいぬは、おりなかから、くびをかしげて、あらたにきた患者かんじゃをながめていました。
おじいさんの家 (新字新仮名) / 小川未明(著)
一寸と気持の悪い病気やまひを感じたが、こんなに突然怖ろしい結果になるやうなものとは思はなかつた。
F村での春 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
とにかく浪子さんが病気あんばいが悪い、というンで、まあ離縁になるのだ。いいや、まだ先方に談判はせん、浪子さんも知らんそうじゃが、とにかく近いうちにそうなりそうなのだ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
「どうも病気あんべいがよくねえかね?」
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
母様おっかさん病気きいきいが悪いから、大人おとなしくしろよ、くらいにしてあったんですが、何となく、人の出入ではいりうちの者の起居挙動たちいふるまい、大病というのは知れる。
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
また後醍醐のきみとて、生身なまみでおわすからには、不予ふよのお病気わずらいや万一などもないとは限らん。そのたびには、尊氏を憎む者から、この尊氏はあらゆるむじつの疑いと悪逆の名をかぶせられよう。
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
たび/\紀州の奉行ブギヨウ、又船将センシヨヲなどに引合いたし候所、なにぶん女のいゝぬけのよふなことにて、度々ロンじ候所、此頃ハ病気ビヨヲキなりとてわぬよふ(に)なりており候得ども
胃病は明治時代の病気モノらしい
(バルザック) (新字旧仮名) / 中原中也(著)