驕奢けうしや)” の例文
諫書に擧げてあつた驕奢けうしやが、衣食調度の範圍内に止まらないで、大船の造營となり、夫卒の増員となつたのである。
栗山大膳 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
かつ河陽かやう金谷きんこく別莊べつさういとなむや、花果くわくわ草樹さうじゆ異類いるゐ禽獸きんじうひとつとしてあらざるものなし。とき武帝ぶていしうと王鎧わうがいへるものあり。驕奢けうしや石崇せきそう相競あひきそふ。がいあめもつかまれば、そうらふもつたきゞとす。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ほとんど同じ態度に近寄りましてあらためてかんつた一呼吸いつこきううちにどちらもがめかけのありさうにも有得ありえさうにもないのゝあきらかな事でしたすなはめかけを置きますのを、こよなき驕奢けうしやこよなき快楽としますやうな色が
もゝはがき (新字旧仮名) / 斎藤緑雨(著)
次に驕奢けうしやの跡が認められる。調度や衣服が次第に立派になつて、日々のぜんも獻立がむづかしくなつた。
栗山大膳 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
つたなかな驕奢けうしやれふ一鳥いつてうたかいつして、こだまわらふこと三度みたび
月令十二態 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
かみ驕奢けうしやしも疲弊ひへいとがこれまでになつたのを見ては、己にも策の施すべきものが無い。
大塩平八郎 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
驕奢けうしや
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ペエテルブルクに在りし間に余を囲繞ゐねうせしは、巴里絶頂の驕奢けうしやを、氷雪のうちに移したる王城の粧飾さうしよくことさらに黄蝋わうらふしよくを幾つ共なくともしたるに、幾星の勲章、幾枝の「エポレツト」が映射する光
舞姫 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)