“黄蝋”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おうろう42.9%
わうらふ42.9%
きろう14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
古風いにしえぶりを存ぜる弔燭台つりしょくだい黄蝋おうろうの火遠く光の波をみなぎらせ、数知らぬ勲章、肩じるし、女服の飾などを射て、祖先よよの油画あぶらえの肖像の間に挾まれたる大鏡に照反てりかえされたる、いへば尋常よのつねなり。
文づかひ (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
ペエテルブルクに在りし間に余を囲繞ゐねうせしは、巴里絶頂の驕奢けうしやを、氷雪のうちに移したる王城の粧飾さうしよくことさらに黄蝋わうらふしよくを幾つ共なくともしたるに、幾星の勲章、幾枝の「エポレツト」が映射する光
舞姫 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
ただ一つのおもしろかったのは、麻糸か何かの束を黄蝋きろうで固めた松明たいまつを買わされて持って行ったが、噴気口のそばへ来ると、案内者はそれに点火して穴の上で振り回した。
案内者 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)